教育学部1年生対象学友会寄附講座:新沢としひこ氏講演会「子どもの歌がもっと楽しくなるために」をオンラインで開講

2020.12.21

玉川大学・玉川学園学友会による在学生支援の一環として行っている寄附講座が2020(令和2)年11月26日(木)に教育学部1年生全員を対象に開催されました。この講座は、各界で活躍する識者を講師としてお迎えし、学生たちに見分を広める機会を提供しています。今回はシンガーソングライターで児童文学者でもある新沢としひこ氏をお招きして、乳幼児発達学科主任の大豆生田啓友教授との対談形式+ミニコンサートによるオンライン(Zoom)講演会が開催されました。

新沢としひこ氏はテレビCMでも使われた楽曲「にじ」をはじめ、保育・幼児教育の現場でも熱く支持されている子供の歌を多く作り、自ら歌われてきました。CDや保育教材作品のほか、絵本やエッセイ、児童文学作品も多数発表。保育園での勤務経験がある元保育士でもあり、保育講習会の講師や神戸親和女子大学・中部学院大学の客員教授としての活動もされています。

講演会当日、新沢氏はピアノやギターが置かれたスタジオから出演。まずはアコースティックギターを抱えて、代表曲の一つ「世界中のこどもたちが」の弾き語りで講演が始まりました。司会進行は自身が新沢氏のファンで、「世界中のこどもたちが」が大好きだという大豆生田啓友教授。その大豆生田教授からの制作経緯に関する質問に答えて「この曲は作曲者の中川ひろたか氏の提案で一緒に作った〝子供賛歌〟。みんなで声を合わせて歌う子供の歌の力を感じました」と新沢氏が子供の歌と深く関わるきっかけとなった曲であることを話されました。「曲を作るときに〝大人向け〟〝子供向け〟の区別はつけません。ただ『子供から歌える曲』であることは大切に考えています。人を信じる。人とつながる…大切なことは大人も、子供も同じだと思うのです。そのことを歌いたい」と曲作りに対する想いを語ってくれました。

続いて2曲目の「ともだちになるために」は、手話でもよく歌われている曲です。コロナ禍で大声が出せない時世を意識して、一部ギターを弾くのを止めて手話を交えて歌われました。「人間を肯定的に捉える歌詞。どんな人間にも、世の中にも裏表はあるが、子供にはまず人生の素晴らしさを伝えたい」と話す新沢氏の力強く爽やかな歌声は大豆生田教授をはじめ、それぞれ自宅などで聴講している学生たちの心に深く染みわたったようです。新沢氏は友人となかなか対面で話せない、会ってもマスク越しにしか話せない不自由さを通して「人と人のつながり、出会い」の大切さをあらためて実感してほしいとカメラの向こう側にいる1年生たちへメッセージを送りました。

3曲目はピアノの前に座わり、絵本作家のあべ弘士さんによって絵本化もされている「はじめの一歩」を弾き語りで披露。玉川大学教育学部で、教育者・保育者への「はじめの一歩」を踏み出した学生へのエールでもあり、「音楽の楽しさ、素敵さを伝えられるプロになってほしい」という新沢氏からのメッセージが込められていました。ここで、 乳幼児発達学科で音楽教育が専門の朝日公哉准教授も話に参加。「私が子供のために歌ってあげたい曲を選ぶと、どうしても新沢・中川コンビの曲ばかりになってしまう」と現場の保育者たちからも新沢氏の歌詞が大きな支持を得ていることを話しました。
次いで学生から新沢氏に対する質問タイムへ。「曲に対する反応で印象的だったことは?」「曲の中の気持ちをどのように表現すればいいかアドバイスを」「自分の曲がCMで使われたときの気持ちは?」などの質問に、新沢氏は一人ひとりに笑顔でていねいに回答していました。

そして最後は洗剤とヨーグルトのテレビCMで使われた楽曲「にじ」をピアノの弾き語りで披露。冒頭で歌われる「にわのシャベルが 一日ぬれて 雨があがって くしゃみをひとつ」という歌詞にある〝くしゃみ〟をしたのは「人か?シャベルか?」という疑問に対する作者からの見解も教えていただきました。

当日は自宅のパソコン等から学生300人以上が参加。オンラインではありましたが、新沢氏の魅力的な歌声と大豆生田教授の軽妙な司会ぶりで、遠隔を感じさせないアットホームな講演会となりました。参加した学生たちはこの講演に参加したことで教育の道への夢が明確になり、同じ志の仲間との連帯感を持つことができた機会となったことでしょう。

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