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FC町田ゼルビアの選手とスタッフがオンラインで特別セミナーを実施。普段は聞くことのできない貴重なアドバイスを聞くことができました。

2021.02.04

玉川学園では地域連携事業の一環として、サッカーJリーグのFC町田ゼルビアと2009年よりトップパートナー契約を締結しています。本年度も12年生を対象に株式会社ゼルビアの大友健寿代表取締役社長が教育連携授業を行うなど、さまざまな教育連携が行われてきました。そして12月10日(木)には中学部、高等部のサッカー部やラグビー部に所属する生徒を対象に、育成チームでアカデミーダイレクターを務める徳永尊信さんによるオンライン特別セミナーを開催。また、実際にトップチームでプレーする選手とのオンライン上での交流も実現しました。

この日のオンライン特別セミナー講師の徳永さんは、玉川学園の中学部、高等部の生徒と同じ年代であるJr.ユース、ユースチームを統括するFC町田ゼルビア・アカデミーで、ダイレクターとして指導を担当。トップチームで活躍する未来のJリーガーの育成を行っています。

モニターに登場するやいなや「皆さんこんにちは!」と、大きな声で生徒たちに挨拶をする徳永さん。「このセミナーは参加型なので、皆さんにどんどん質問をしていきますから、しっかりと頭を働かせてください。本日のテーマですが、どのようなトレーニングをすればいいのかを皆さんと考えていきたいと思います」。そして徳永さんは、玉川のサッカー部が日頃どのようなトレーニングを行っているのかを生徒に質問しました。それに対して「自分たちはポゼッションサッカーをめざしているので、それに沿ったトレーニングをしています」と答える高等部のサッカー部キャプテン。同様に中学部のサッカー部キャプテンも答えたのに対して、「クラブ活動では先生が忙しい場合もあり、自分たちでトレーニングのメニューを考えなければいけないこともあるかと思います」と徳永さん。そして話してくれたのは具体的なメニューではなく、自分たちがめざすプレースタイルから考えるトレーニングの方向性といった考え方の部分でした。「大切なことは、まずチームのプレースタイルを定めるということ。そして技術、戦術、フィジカルを同時にトレーニングすること。そうすると効果的なトレーニングができます」と徳永さん。たとえば試合で相手チームの選手からボールを奪取する場合、一気に近づくと相手も慌ててしまい、ミスを誘発できると説明。「そのために必要になるのはスプリント能力ですよね。サッカーはマラソンなどとは違う緩急のあるスポーツなのでそうしたフィジカルが必要になるし、同時に戦術を皆が理解していないとなかなか奪取できない。またどの間合いで相手と相対すればいいかといったテクニックも必要になりますよね」。そうしたプレーを実現させるためには何をすればいいかと考えたら、トレーニングの内容も自ずと決まってくると、生徒たちに説明しました。
このようにトレーニングについて説明をする際も、常に生徒たちから話を聞き、その内容に合わせて話を進める徳永さん。日頃から生徒と同世代の選手たちを指導していることがよく分かります。

ラグビー部はラグビーに置き換え考えることで理解を深めていた

そしてセミナーの最後には、「サッカーは、周囲の状況を見て最適なプレーを選択する。この繰り返しなんです。だから皆さんには、サッカーを通じて自ら考え、判断し、行動できる人間になってもらいたいと思います。サッカーでは負けているときや得点を入れられた瞬間など、正常な判断を下すことが難しい場面がたくさんありますよね。同様に人生において、そうした場面に出会うこともあると思います。そんな時でも自分で考え、解決方法を見出せるようになってください」と、生徒たちにメッセージを送ってくれました。

徳永さんのセミナー後は、FC町田ゼルビアの選手とのオンライン交流です。この日はMFの岡田優希選手とMFの佐野海舟選手が参加してくれました。事前に生徒たちから集めた質問項目にも目を通していただいたのですが、それらに答える前に、まずは玉川学園サッカー部としての目標を生徒たちに尋ねたゼルビア選手の2人。「全国大会の、東京都大会で二次予選に進むこと」という高等部サッカー部キャプテンの話を聞いて、それにはどんなスキルが必要なのかといったところから話は始まりました。

MF 佐野海舟選手

その問いに対して「それぞれが自分の良さを活かしつつ、ミスをカバーし合いながらプレーすればいいのではないか」と答えてくれたのは佐野選手。そこから自身の練習を中心とした高校生活を振り返ってくださいました。そこから、話題は練習のことに移りました。生徒からの「自主練習はしますか?」という質問に対して岡田選手は「現監督はさまざまな国で監督を務めた方なので、自主練習という発想自体がないですよね。僕自身も筋トレをするくらいで、あとはチーム練習の質を高めるようにしています。以前はシュート練習も量をこなせばいいと思っていましたが、今はシュート練習を10本と決めたら、その中でさまざまな状況を想定しながら試しています」と答えてくれました。どの答えにもプロサッカー選手の意識の高さが感じられ、生徒たちにとっても大いに参考になったようです。

MF 岡田優希選手

たとえば「ドリブルが上手くなるには?」という質問に対して、「ドリブルをしようと思わないことです」という岡田選手の禅問答のような答えに、戸惑った様子を見せる生徒たち。けれども「サッカーで大切なのはゴール。そのためにシュートやパス、クロスといったプレーを行うわけですが、それができない状況だからボールを運ぶんだと考えると、ドリブルもやりやすくなると思います。ドリブルをしようと考えると足下に意識が集中するから周囲が見えなくなるし、相手にも読まれやすい。でもパスやシュートを意識しながらボールを運んでいると、その意識が相手に伝わるから無闇に飛び込まれなくなると思うんです」という岡田選手の説明を聞くと、生徒たちも納得した様子を見せます。この日のオンライン交流では、こうした目から鱗が落ちるような話を、たくさん聞くことができました。

大いに盛り上がった今回のFC町田ゼルビアとの教育連携。高等部サッカー部キャプテンの徳原輝一君は「昨年、先輩からサッカー部を引き継いだときは、チームの動かしかたなどで悩んだ時期もあったのですが、今日お話を伺って自分たちのサッカーに必要な練習などが理解できました」と語ってくれました。また副キャプテンの柘植海人君も「チームとしての目標や自分がしたいプレーから逆算して、トレーニングのメニューを考えていくという話が印象的でした」と、やはり考え方の部分が参考になったようです。
普段はなかなか聞くことができない、プロスポーツの選手やスタッフからのアドバイスを聞き、生徒たちも前向きになったことでしょう。
2021年はオリンピックやFIFAクラブワールドカップ日本開催などもあるため、2月27日(土)には新シーズンが開幕する予定のJ2リーグ。FC町田ゼルビアは2月28日(日)にホーム開幕戦を迎えます。玉川学園は2021年も、FC町田ゼルビアを応援していきます。

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