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幼稚部園児たちが学園内のごみ回収現場を訪問。ごみの分別について、正しい知識を教わりました。

2021.05.12

4月20日(火)と21日(水)、幼稚部年長組の園児たちが、ごみの分別について学習を行いました。
きっかけは、昨年度末に行った大掃除での出来事です。掃除で出たごみを業者の方に回収してもらう際、きちんと分別を行えていませんでした。けれども小学校に入学すれば、教室内にあるごみ箱も分別が前提となっています。そうであれば早い時期からごみの分別について学び、きちんと分類してごみを捨てる習慣を身につけようということになり、今回の学習機会が設定されたのです。

総合学園である玉川学園では、日々の教育・研究活動を通してさまざまなごみが出ます。紙類や空き缶、ペットボトルはもちろん、食堂などから出る生ごみ。さらには書類や実験に使用した機材など、専門の回収業者に出さなければいけないごみもあります。一事業体というよりも一つの街のようなごみの多彩さから、玉川学園では専門業者の方に依頼し、ごみの回収や分別を行ってもらっています。今回幼稚園児にごみの分別を教えてくれるのは、この専門業者である増山商店の増山公次さんです。
増山商店は50年以上前から学園内の施設管理などを行っていましたが、現在はごみの回収や分別、さらにリサイクル業者への引き渡しなども担当している協力企業です。特にごみに関しては20ヵ所以上ある集積所を毎日巡回し、学園内の北斗館廃棄物集積所で分別。児童、生徒や学生が快適に学園生活を送れるのは、こうした増山さんたちの活動のおかげでもあります。

ESTEAMエリアの奥に位置する北斗館廃棄物集積所。普段の学園生活ではまず訪れることのない場所に、年長組の子供たちがやってきます。
増山さんは、まず子供たちに集めたペットボトルを圧縮して四角く固めたものを見せてくれました。「これは、約500個のペットボトルを潰してまとめたものです。玉川学園では、1ヵ月で約5万本のペットボトルがごみとして出されます。だからこの潰したもの100個分が、1ヵ月で出るんですね」という増山さんの説明に、目を丸くする子どもたち。その上で、「なぜ分別を行うのか」から増山さんに説明してもらいます。「ごみの中には、リサイクルすれば資源となるものもあり、道路の舗装材に使われたりします。ペットボトルや空き缶は、回収して資源として活用すれば、もう一度ペットボトルや空き缶として使うことができます。意外なところでは、ごみとして捨てられたペットボトルを資源にして、洋服を作るといったこともできるんです」いう増山さんの説明に、ある子どもは「知ってる!」と声を上げます。このようにごみの分別やリサイクルに関する情報を、断片的に知っている子供は少なくありません。今回の学習ではそうした知識をつなぎ合わせることで、ごみの分別やリサイクルの重要性を理解してもらうことも目的の一つです。

また、子供たちは事前学習として、自分たちで「燃えるごみ」と「燃えないごみ」を分類して表にまとめてきました。ティッシュペーパー、風船、はさみなど、自分たちの身近なものが「燃えるごみ」なのか、「燃えないごみ」なのか、もしくは資源ごみなのかを、一つずつ増山さんに聞いていきます。自分たちの予想が当たると大喜びする子供たち。また折り紙は資源ごみに分類されますが、その中の金紙・銀紙はリサイクルが難しいので燃えるごみに分類されるというように、細かく規定されているものも少なくありません。こうした増山さんの説明を注意深く聞いていました。

増山さんから教わったごみの分別法は多岐にわたり、たとえば紙の分別一つとってもすべてが資源ごみになるわけではなく、ラミネート加工がされていれば資源ごみにはならないなど、細かな分類法がたくさんありました。またごみの分別方法は自治体によっても異なります。その地域に合った分別方法を知ることも重要です。けれどもまず大切なのは、なぜ分別を行うのか、分別したごみがどのように活用されるのかといったことをきちんと理解すること。この日、増山さんからの説明を聞いた年長組の園児たちは、ごみの分別に対する知識と意識がグッと高まったことでしょう。そして自分たちで分別を実践するだけでなく、年中組や年少組のみんなに正しい方法を伝えていく「リーダー役」も求められます。北斗館を訪れて増山さんからお話を聞き、ごみ回収の様子を実際に見たことは、ごみの分別を理解する絶好の機会となりました。

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