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50年にわたり短大生や大学生の学び舎となった大学9号館。その解体に先立ち、安全祈願祭が行われました。

2021.06.28

松陰橋近くに位置し、多くの児童、生徒や学生を見守るように建っている大学9号館。さまざまな樹木に囲まれた白い外観が印象的な校舎は、たくさんの学生たちが学んだ場所です。長い間多くの学生の成長を見守ってきたこの校舎が、このたび解体される運びとなり、6月10日(木)に工事の安全を願う安全祈願祭が執り行われました。

大学9号館が完成したのは1966(昭和41)年のこと。当初はその年に開設された短期大学の校舎として建てられました。教室内は木製の窓枠が施され、時代を感じさせる雰囲気が漂う一方、窓が二重構造になっており、当時の最新技術が取り入れられていたことがうかがえます。2004(平成16)年に短期大学が廃止されてからは大学9号館として新たな役目を担い、リベラルアーツ学部(前身の文学部リベラルアーツ学科を含む)や教育学部理科ゼミが主に使用する校舎として、多くの学生の学びの場となりました。近年は継続学習センターの拠点として活用していましたが、この5月に大学1号館へ移転しています。約半世紀にわたり学生を送り出してきた大学9号館ですが、耐震性や老朽化なども考慮し、解体が決定しました。今回の解体工事に関して学友会を通じて告知したところ、祈願祭の前日にこの校舎をもう一度目に焼き付けておこうと、卒業生達が訪れるなど、この校舎で学んだ玉川っ子にとっては懐かしさと思い出の詰まった場所といえます。

解体当日は初夏のような晴天に恵まれ、多くの関係者が大学9号館に集まりました。この日の安全祈願祭は1階の教室を会場に設え、鶴間熊野神社の池田宮司により執り行われました。

その後、小原芳明学長による挨拶がありました。「思い返すと、助手として玉川学園での日々が始まったのがこの校舎でした。今も当時の部屋が残っています。そして国際教育室長や理事となってからもこの校舎で過ごすなど、私にとって思い出の多い建物でもあります。しかしながら、耐震基準に満たないことから今回解体する運びとなりました。児童、生徒、学生の往来の多い場所でもあり、安全に工事を進めてもらいたいと思います」。そして学友会会長佐藤敏明氏による挨拶もありました。「女子短期大学は1967(昭和42)年に一期生が卒業し、それから約40年の間に1万4000名以上の卒業生を輩出しました。この数は、約11万人いる玉川学園の卒業生の約1割にあたります。この校舎はそうした卒業生の思いの詰まった建物ですが、解体工事の無事を祈り、新しい玉川の姿が見られることを楽しみにしています」。

安全祈願祭の後、小原学長と佐藤学友会会長、そして工事関係者による建物の清祓いが行われ、この日の解体神事は無事終了しました。9号館は傾斜地に建てられており、エントランスが3階にある特殊な構造です。今回の工事工程では、まず3階に重機を入れられるよう2階・1階部分の一部を補強してから3階以上のフロアを解体。その後に下層階の作業を進めていきます。この場所は学園の中心部に位置しており、立地を活かした活用法が検討されていますが、当面は斜面に芝を貼る予定です。その際、この場所には「短期大学1号館/大学9号館」が建っていた目印として、3階エントランス部分が見晴台のような形で遺されることになっています。
少しずつ作業を進め始めた大学9号館の解体工事。工事の安全を祈りながら、このエリアから見る玉川の丘の姿も楽しみです。

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