現職国会議員を招いてのシンポジウムを開催。主権者教育をテーマに、大学生たちが投票行動の重要性について学び、考えました。

2021.08.11

7月14日、University Concert Hall 2016において、「玉川大学 現職国会議員による主権者教育シンポジウム ― 来たる衆院選に向けて若い人達に何を訴える!? ―」が開催されました。「18歳選挙権」が導入されて以来、教育の現場でも主権者教育の重要性が議論され、玉川大学でも初年次教育の中で主権者意識を高める教育を展開しています。今年10月に衆議院が任期満了となることを念頭におき、主権者である18歳、19歳の学生がどのように政治と関わっていくべきかを考える良い機会になるはずです。本学の客員教授で政治解説者の篠原文也氏(文部科学省 主権者教育推進会議 前座長)がコーディネーターを務め、与野党の現職国会議員4名が登壇。新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で、会場には、文学部と工学部の1年生を中心に約150名が参加しました。

シンポジストとして参加したのは、門博文氏(衆議院議員・自由民主党)、手塚仁雄氏(衆議院議員・立憲民主党)、佐々木さやか氏(参議院議員・公明党)、吉良佳子氏(参議院議員・日本共産党)の4名です。
シンポジウムは、各議員が政治家を志したきっかけや、7月4日に行われた東京都議会議員選挙をテーマにスタートしました。進行を務める篠原氏の踏み込んだ質問により、各議員から本音や考えが引き出され、その上で、この日の本題である「来たる衆院選に向けて、若い人達に何を訴えるか」というテーマについて、意見を述べてもらいました。

吉良氏は「政権選択の選挙になると思います。パンデミックの中だからこそ、新たな政治を作る必要があります」と発言。また一方で「アルバイトがなくなり、学費が払えないという学生さんも出てきています」と、学生たちの身近な話題にも触れました。

「2008年から、日本では人口が減っています。これからどのような国のフォルムを形作るのか、20年、30年先の日本の形を問う選挙です」という門氏は、若い人たちに対して「皆さんも、社会に対して不平や不満があると思います。その感性を大切にしてほしい。そして、その不満に対して上の世代がどのように考えているのかを知るために、世代間での対話を行ってほしいですね」と、身近なことから関心を持つためのアドバイスをしてくれました。

吉良佳子氏
門博文氏

「党のホームページの中で、若い世代向けに子育て支援や学生支援などをテーマに取り上げています。また若い人たちの声を聞く『ユーストークミーティング』といったことも行っています。そうしたものも参考に、まずは選挙に足を運んでもらいたいですね」と現在関わっている活動と若い人への期待を語るのは佐々木氏です。

また手塚氏は「夫婦別姓問題は、若い皆さんにはまだピンとこない問題かもしれません。けれどもあと10年もすれば、皆さんも結婚するかもしれません。その際、どちらの姓を名乗るのかは大きな問題となるはずです。必ず自分たちにも関わる問題なので、一度考えてみてほしいですね」と、話題となっている題材から学生たちに投げかけてくれました。

佐々木さやか氏
手塚仁雄氏

シンポジウム終了後に質疑応答の時間があり、学生たちは積極的に質問しました。「コロナ政策が上手くいっているとは思えないのですが、これは現政権に問題があるのか、それとも他の政党であれば上手くいったのでしょうか」や「夫婦別姓のメリットとは何でしょうか」といった時事問題をテーマにした質問が数多くあり、議員の皆さんがそれぞれに丁寧に答えてくれました。

参加した学生の声を紹介します。
参加する前は専門用語が飛び交うような堅苦しい会になるのではと思っていましたが、現在起きている問題や課題を分かりやすく話していただきました。自分自身でも調べてみようと思ったのと同時に、政治にも関心を持てるようになりました。もともと選挙には行こうと思っていましたが、有権者の一人ということを改めて意識して投票に臨みたいと思います。(工学部ソフトウェアサイエンス学科1年・男子学生)

選挙前に政策などをきちんと調べた上で、自分と意見の近い候補者に投票しようと思いました。私は教員を志望しているので、将来は生徒にも主権者教育の機会を設け、早い時期から政治に触れてもらいたいと感じました。(文学部英語教育学科1年・女子学生)

年内には衆議院議員総選挙が行われ、参加した生徒や学生の多くが初めての国政選挙で一票を投じることになります。吉良氏が「皆さんが一票に投じた想いは、必ず届きます」と語ったように、この日のシンポジウムに臨んだことで、一人ひとりが投票を行うことで社会が変わること、そして政治に対する見方や政治への参加意識が高まることを願っています。