今年度よりリベラルアーツ学部の学生も参加!3年目となる「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」

2021.11.02

2019年度春学期よりスタートした玉川大学「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」が3年目を迎えました。

2020年春にオープンした「STREAM Hall 2019」を拠点に行われるこの授業は「STREAM Styleの教育」をコンセプトに工学、農学、芸術の分野を横断的に学び、異分野を専攻する学生と協働してクリエイティブな発想力・提案力を身につけることを目指すプロジェクト型(PBL)授業です。昨年度までは工学部・農学部・芸術学部の3学部の学生が対象でしたが、2021年度からは新たにリベラルアーツ学部の学生も履修できるようになり、2年生から4年生まで20名が受講しています。

9月29日に行われた第1回の授業では、授業全体のファシリテーターを務める小酒井正和工学部教授が授業の進め方と今年度のテーマ発表を行いました。工学、農業、芸術、教育、企業経営など、自ら分野横断的に活動する工学部マネジメントサイエンス学科の小酒井教授はまず「この授業はテーマに対する一つの解答を求めているのではありません。学生のみなさんそれぞれが世の中をより良くするためにどうすればいいのか、いわば正解が用意されていない問題にチャレンジしてもらいます」と受講生に呼びかけます。続いて科学技術と芸術の融合をめざす玉川独自の"ESTEAMに基づく授業のコンセプト「STREAM Styleの教育」は、いわばデジタル技術が進展した現代の「労作教育」だと小酒井教授は語ります。そして発表された今年度のテーマは「玉川学園購買部で販売できる玉川グッズを提案せよ」。4学部の学生が学部横断的なチーム(4~5名)に分かれ、まったく異なる分野の学生と相互理解を模索しながら、力を合わせて玉川大学の新しいブランド価値を創造するグッズのアイデアを練り上げていきます。

この授業のベースとなるのは2019年から一貫して「デザイン・シンキング(デザイン思考)」です。これは「1.共感→2.問題定義→3.発想→4.プロトタイプ→5.テスト」のサイクルを繰り返すことで、新しいモノの創造=イノベーションを実現するための思考プロセスのこと。4学部の学生が学部横断的なチームを組み、この「デザイン・シンキング」を実践し、協働しながらテーマに沿ったアイディアの実現を目指します。

「IDタグ」の製作

第1回の授業では、学生がオリジナル「IDタグ」のデザインを次回の授業までに考える課題が出されました。各自が考えてきたデザインは、実際にサイズ50mm×30mmの真鍮製プレートに刻印され、学生全員にプレゼントされます。授業の最後に「IDタグ」を製作する機械がある「STREAM Hall 2019」1階のメーカーズフロアを見学しました。メーカーズフロアで学生をサポートする工学部エンジニアリングデザイン学科平社和也助手の案内で、3Dプリンター、3Dスキャナー、3D プロッターなどが揃った「デジタルエリア」と万力を備えた作業台、旋盤、フライス盤などが設置された「工作機械エリア」を見学。今後、授業内のワークショップやアイデアのプロトタイプ製作などで、実際にものづくりを行う際にこうした設備を活用します。

第2~7回の授業までは工・農・芸の3学部の教員がそれぞれの専門分野について交代で担当するオムニバス形式の講義が行われます。ロボットや人工知能(AI) 、最先端の植物工場や農業技術、コンピュータグラフィック(CG)や映像制作など、これらの講義は学生チームの知見を広げるだけでなく、発想やアイデア創出をインスパイアする役割を果たします。また第8~13回まではチーム毎に講義で得た知見をベースに、テーマを達成するためのアイデアをまとめ上げる時間。そしてプレゼンテーション準備(第14回)を経て、授業の最終回で教員や学外から招いた審査員へ向けてグループ活動の集大成となるプレゼンテーション本番を迎えます。
最終プレゼンテーションの模様と結果は、改めてお伝えする予定ですのでご期待ください。なお、優秀と認められたアイデアは実際に玉川グッズとして購買部の店頭に並ぶ可能性もあります。最後に、今年度初参加となるリベラルアーツ学部の学生に、授業への期待と抱負を聞いてみました。

リベラルアーツ学部2年 名取柚里さん

学部では社会学領域を中心に学び、若者の視点から群馬県中之条町の地域活性化の提案などを行ってきました。社会調査や農業を学ぶその過程で、新しい価値を生み出すためには、視野を広げて、多様な視点での学びが必要であることを痛感。この授業を通して、思い描いたアイデアをしっかりとカタチにするノウハウを身につけたいと思っています。学んだ結果を社会調査の分析などに活かして、今後も様々な町おこしに関わっていきたいと思っています。

左から 名取さん、佐藤さん、中崎さん
リベラルアーツ学部2年 佐藤千夏さん

私はものづくり(味噌、野菜、木工など)や表現活動(日本舞踊、オーケストラなど)が大好き。そして枠にとどまることなく様々なことに挑戦することを大切にしています。総合大学の利点を活かして異分野の学生と共に学べることに魅力を感じてこの授業を履修しました。学生同士だけでなく、教員と学生もフラットな関係で話し合える玉川の環境が素敵だと思います。小学校から玉川学園で学んできた自分の経験をグループ活動の中で活かしながら、玉川学園の素晴らしさを広くアピールできるグッズを提案していきたいと思っています。

リベラルアーツ学部2年 中崎芽生さん

私は「人間が好き」です!コロナ禍の中で入学し、なかなか同級生と対面できない中で、玉川ならではの体験型(冒険型)教育実践プログラム「TAP(Tamagawa Adventure Program)」やこの授業に参加することで、多くの仲間をつくり、手応えのある大学生活を過ごしたいと思っています。第1回の授業で小酒井先生から「今からあなたたちもCreatorです」と言われ、これからのグループ活動の中で自分に何がCreate=創造できるのか……とてもワクワクしています。