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半年にわたり行われてきた芸術学部の卒業制作展「The Arts Garden」。そのフィナーレを飾る横浜赤レンガ倉庫での展示発表が開催されました。

2022.04.05

2月24日(木)〜27日(日)の4日間、横浜赤レンガ倉庫1号館で芸術学部の卒業制作展「The Arts Garden」が開催されました。昨年度は新型コロナウイルス感染症予防の観点から学内での開催となったため、この場所で行われるのは2年振りとなります。
芸術学部では2009年度から、当時のメディア・アーツ学科の卒業制作展として「THE MEDIA GARDEN」を、演劇や舞踊・音楽など各分野で「卒業公演」開催してきました。本年度は約半年にわたって芸術学部全学科の学修・研究の成果を展示・発表するプロジェクト「The Arts Garden」へと生まれ変わることに。2021年10月のパフォーミング・アーツ学科による巡回公演を皮切りに、舞踊や演劇・舞台美術、コンサート、論文発表など、4年間の成果をさまざまな形で発表してきました。そのフィナーレを飾るのが、今回のThe Arts Gardenです。芸術教育学科美術・工芸コースの卒業制作展と、メディア・デザイン学科の卒業制作展および音楽系卒業コンサートが行われました。

TAIKO & DANCE2021
(伊豆大島公演2021)
シバイノタカラバコ
(伊豆大島公演2021)
Performing Body 2021①
ユビュ王
PA学科卒業プロジェクト②
芸術教育学科 卒業演奏会②
芸術教育学科 卒論発表
PA学科舞台美術展29th
PA学科 Musical Concert 2021

The Arts Gardenの特徴、というよりも芸術学部の特徴として、ジャンルの多彩さが挙げられます。今回も横浜赤レンガ倉庫1号館の2階と3階を使い、グラフィックデザインから立体作品、映像表現、音楽などさまざまな展示発表が行われました。また最新のテクノロジーを活用したり、SDGsなど社会課題をテーマにした作品、既存のブランドの再構築の提案といった卒業制作もあり、学部や大学といった枠組みを超えた取り組みも数多く見受けられました。ここでは学部長賞、学部長特別賞に輝いた作品についてご紹介します。

学部長賞

タイトル:Jewelry of the Life

芸術教育学科 瀬戸貴子さん

「身を飾るジュエリーのように、生活空間を飾る陶器」というコンセプトで、ガーリーな世界観の陶器を制作しました。陶器には重厚な雰囲気がありますが、薔薇の花をモチーフにしたり、軽やかさを出すために明るい色で仕上げた点などがポイントです。玉川大学の芸術学部はさまざまな芸術分野が開講している点が魅力の一つですが、私自身も幅広いジャンルについて学ぶことができ、視野を広げることができました。そうした4年間で得た知識が、この作品の世界観を構築する上でも役立ったのではないかと思っています。

タイトル:エラ呼吸

メディア・デザイン学科 大谷樺乃さん

生きづらさや鬱といったテーマを、アニメーションで表現したいと考えました。ポイントは、間接的な表現を用いながらも、明確に自分の意図を盛り込んだ点。そしてモニタ内のアニメーションに加え、枠外のプロジェクションマッピングを効果的に使った点です。映像系のゼミで学んでおり、アニメーションは自主的に学んできた表現手法だったのですが、卒業制作ではぜひ取り組みたいと思っていました。かなり前から制作に着手してきたので、学部長賞受賞と聞いたときは本当にうれしかったです。

学部長特別賞

タイトル:Glow & Ancient

メディア・デザイン学科 下川瑞希さん

古代生物とステンドグラス風の映像を掛け合わせた、インスタレーション作品です。単なるステンドグラスではなく、裏側に液晶ディスプレイを配し、映像ソフト「アフターエフェクト」を使って色彩が変化するように工夫しました。入学当初は使いこなせるのか不安だった映像ソフトですが、こうして卒業制作でも活用できるまでになったのは自分でも驚きです。こだわった配色や緩急を付けた色の変化などに着目してもらいたいですね。卒業後はこうした映像ソフトなどを活用する制作会社に就職します。在学中に学んだ技術はもちろん、何を伝えるべきかといった発想を役立てていきたいですね。

タイトル:綴(つづり)

メディア・デザイン学科 水上萌々子さん

この2年間はリモート授業が多く、気がつくと夕方、といったことがよくありました。そんな時代だからこそ時間感覚を楽しんでもらいたいと思い、時間をテーマにしたお茶やお菓子を制作。商品企画からネーミングやパッケージ、Web制作までトータルに行いました。一日を朝、昼、夕、夜といった時間帯に分け、色や言葉で表現した点がポイントです。授業でもパッケージデザインについて取り組んだのですが、ターゲットを想定しながら要素を分解し、自分なりに構築するといった授業での経験が、この卒業制作にも活かされていると思います。

タイトル:時の追体験

メディア・デザイン学科 高橋英司さん

私たちの周りにも残っている「昭和レトロ」な風景を撮影し、当時の家電製品なども併せて展示することで、見る人にその空気感を感じてもらえるような空間を作りたいと考えました。こうやって写真を並べてみると、お店の店名や書体からもその時代が感じられます。写真は自分自身で街を歩き回って撮影したものです。探してみれば私たちが暮らしている街の中にもこうした風景が残っているので、実際に足を運び目を向けることが大事なのだと、今回の卒業制作を通して感じました。

タイトル:秘密のかくれんぼ

メディア・デザイン学科 里見香恵さん

観客が展示作品の中に入ると、キャラクターが動き出すというインスタレーション作品を制作しました。キャラクターの動作については小型IoTモジュールや光センサを使ったのですが、プログラミングについては全くの未経験だったため、工学部の先生に相談してアイデアを具現化することができました。このように、学部の枠を超えた学びのできる点が玉川大学の良さだと思います。STREAM Hall 2019やConsilience Hall 2020で学んでいても、芸術学部とは異なる視点や刺激を得ることができました。

「芸術による社会貢献」をミッションに掲げる芸術学部。卒業制作に取り組んだ4年生たちの多くも、4月からは社会人となります。私たちを取り巻く社会は急速に変化を遂げると同時に、多くの課題が噴出しています。そうした課題解決の一助となるのは、豊かなクリエイティビティや新たな視点。芸術学部で学んだ彼らが「アートの心を持った優れた職業人」として、社会に貢献することを願っています。

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