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今年も力強く、美しいハーモニーを響かせた6~12年生による玉川学園「音楽祭」開催

2023.08.01

2023年7月6日(木)、JR八王子駅南口「J:COMホール八王子」にて、玉川学園音楽祭(6~12年生)が開催されました。
玉川学園音楽祭は2018年度まで5~8年生、9~12年生が別日程で開催していましたが、2019年に5~12年生が一堂に会した一大音楽イベントとしてリニューアル。しかし、新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年度は開催中止となり、2021年度は学園内のUniversity Concert Hallにて無観客・オンライン配信にて開催されました。昨年(2022年度)は学年を2つに分けて開催。
今年久々に学年合唱が実現。2019年より会場となった約2000人収容の多摩地域最大のコンサートホール「J:COMホール八王子」にて、午前と午後の二部構成で開催されました。

まず午前中のⅠ部は吹奏楽部の演奏をオープニングに偶数学年(6、8、10、12年生)の児童・生徒、午後に開催されたⅡ部はハンドベルクワイアの演奏にはじまり、奇数学年と12年生(曲目はⅠ部と同じ)が学年合唱を披露しました。またⅠ部・Ⅱ部ともプログラムのちょうど中間部に6-12年生を担当する教員による「職員合唱」が、またⅡ部ではオーケストラ部(6~12年生)の弦楽合奏も披露されました。
司会進行(ナビゲーター)は12年生の男女生徒が務め、当日歌われた曲紹介のほか、玉川学園での音楽との関わり、それぞれの音楽祭の思い出やエピソード、好きな曲、出場者のインタビューなどを交えながら会場を盛り上げました。

以下、オープニング、学年別合唱、職員合唱、弦楽合奏の概要を紹介します。

オープニング

Ⅰ部のオープニングは70名以上の編成の吹奏楽部による「歌劇イーゴリ公より ポロヴェッツ人の踊り」(A・ボロディン作曲)。現在のウクライナに相当するキエフ大公国領主イーゴリ公の遠征を描いたオペラで、第2幕「ポロヴェッツ人の踊り」は序曲と共に、広く親しまれている曲目です。吹奏楽部の児童・生徒たちは、複雑で早い展開の曲を見事な息の合った演奏で聴かせてくれました。
Ⅱ部のハンドベルクワイアの演奏は「シャロンズソング」(D.E. アラード作曲)。女子生徒9人が様々なサイズのハンドベルを持ち替えながら、まるで一つの楽器から曲があふれ出すようにメロディーとハーモニーを紡ぎ出していきます。玉川学園のハンドベルクワイアは、年間約40公演で演奏しており、オーケストラ部と共に東日本大震災の被災地公演なども行っています。

吹奏楽部
ハンドベルクワイア

6年学年合唱

6年生全員で歌ったのは映画『天空の城ラピュタ』の主題歌で合唱曲としても人気が高い「君をのせて」(宮崎駿作詞/久石譲作曲)、そしてNHKアニメのエンディング曲「世界がひとつになるまで」(松井五郎作詞/馬飼野康二作曲)。6年生たちのストレートで力強い歌声は客席の一人ひとりにまっすぐ届きます。ステージではメロディーの起伏に合わせて歌詞とメロディーに込められた思いを身体全体で表現していた児童もいました。

7年学年合唱

7年生は映画「がっこうぐらし! 」挿入歌でもある合唱曲「大切なもの」(山崎朋子作詞・作曲)、そしてチェコの作曲家ベドルジハ・スメタナによる「交響詩「わが祖国」より、川の流れを表現した「モルダウ」(岩川三郎日本語作詞/田村修平編曲)を披露しました。フレッシュな男声・女声のハーモニーで、それぞれの曲に込められた思いやメッセージを表現しようと一生懸命歌う生徒たちの姿に、会場からは熱い視線と拍手が送られました。

8年学年合唱

8年生はNHKの動物ドキュメンタリー番組のエンディングテーマだった「この星に生まれて」(杉本竜一作詞・作曲)、そしてカトリック礼拝で歌われる聖歌「Jesus Christ is risen today」でした。前者は「どんな言葉で飾るよりも/生きるちからを持ち続けて」で始まる歌詞の意味を噛みしめながら、後者はピアノに加えてオルガンと一緒に美しい混声合唱のハーモニーにのせて“イエス・キリストの復活”を見事に表現していました。

9年学年合唱

ヴォルフガング・アマデウス・モーツアルト作曲のハ長調「戴冠ミサ」から合唱曲として世界中で親しまれている「グロリア」を取り上げました。明るいメロディーとテンポを感じるこのミサ曲は、一方でラテン語の歌詞を持つ難易度が高い合唱曲でもあります。練習を重ねてきた生徒たちは、本番のステージで楽しそうに四声合唱による荘厳なハーモニーを響かせ、最後の「アーメン」のリフレインは会場全体を大いに盛り上げてくれました。

10年学年合唱

後期バロックの巨匠ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル作曲のオラトリオ『メサイア』より誰もが耳にしたことがあるメロディーの「ハレルヤ・コーラス」を披露しました。歌詞は「主を褒め称えよ」という意味の「ハレルヤ(Hallelujah)」を繰り返すシンプルなものですが、それだけに聞かせ方が難しい曲でもあります。生徒たちはダイナミックさと繊細さを一糸乱れぬハーモニーで表現。天上に響かんばかりの荘厳な歌声を聞かせてくれました。

11年学年合唱

ジュゼッペ・ヴェルディ作曲の旧約聖書「バビロンの捕囚」を題材としたオペラ『ナブッコ』から第3幕「金色の翼に乗って」と第1幕「祭りの飾りを」の2曲をイタリア語詞で歌いました。「金色の翼に乗って」はユダヤの民が故郷を想って歌う合唱曲で第2の国歌と言われるほどイタリア人に親しまれています。「祭りの飾りを」は男女が複雑なハーモニーを聞かせる難曲。ピアノ2台をバックに豊かな広がりを感じさせる生徒たちのハーモニーに会場から惜しみない拍手が送られました。

12年学年合唱

12年生はⅠ部・Ⅱ部とも出場。9年生と同じモーツアルトによるミサ曲『レクイエム』からオーケストラをバックに3曲披露しました。まずはドラマチックな「ディエス・イレ」、続いて絶筆といわれている悲壮感あふれる「ラクリモサ」、そして『レクイエム』の最後を飾る「ルクス・エテルナ」。オーケストラとのスリリングな掛け合い、そして会場を包み込む荘厳なハーモニー……それは毎年歌の練習を重ねてきた12年生の集大成であり、会場で聞いている6~11年の生徒たちの目標となる素晴らしいパフォーマンスでした。

職員合唱

6-12年生を担当する教員で構成された合唱団が玉川学園の昔から愛唱されてきた「学生歌」(岡本敏明作詞、ドイツ民謡)を歌いました。日本語だけでなくドイツ語詞を交えた歌唱ということもあって、限られた練習時間に悪戦苦闘したようですが、本番では生徒たちに負けない力強いパフォーマンスを見せてくれました。

弦楽合奏

オーケストラ部の6~12年生による演奏は、組曲「惑星」で知られる英国の作曲家グスターヴ・ホルストの「セントポール組曲 第一楽章」。女学校の音楽指導者を務めたホルストが、学校のオーケストラのために作った楽曲です。バイオリン、ビオラの舞うような旋律と、チェロ、コントラバスによるどっしりとした低音。楽器が奏でる音色に会場はうっとり。音楽祭後の夏休み、オーケストラ部は東北への演奏旅行を出発する予定です。

Ⅰ部・Ⅱ部とも最後は、参加した児童・生徒・教職員・保護者による玉川学園校歌が歌われ、音楽祭のフィナーレを飾りました。「歌にはじまり、歌に終わる」、そして「本物に触れる」教育。玉川の丘で学ぶ児童・生徒にとってこれからも日々歌声を学び舎に響かせ、それぞれの人生の音楽を美しく奏でていくことでしょう。

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