アメリカ桜まつりに参加して得た自信と経験を披露。芸術学部「TAIKO & DANCE 2024」凱旋公演。

アメリカ桜まつりへ参加するこのプロジェクトは、芸術学部演劇・舞踊学科の「国際研究E（アメリカ桜まつり）」という集中科目です。舞台芸術作品の創作創造過程を修得し、海外の観客を対象とした上演の実施、および現地ワークショップの受講や、現地学生との交流などを実践・経験することを目的としています。1月にオーディションが行われ、選ばれた参加者14名は2月上旬から4月上旬までの2カ月間、稽古と準備を重ねた上で、今回のツアーに臨みました。
8泊10日という日程の中で、渡米後はスワースモア・カレッジやウェストチェスター大学といったペンシルベニア州の大学や、ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターなどでも公演を実施。その上で、4月13日（土）にワシントンで開催された「2024 National Cherry Blossom Festival Parade」に参加。太鼓演奏と舞踊を披露しました。今回のツアーに向けて新たに作調した玉川太鼓の「咲（えみ）」や、沖縄の人々の誰でも受け入れる優しい精神を踊りで表現した「琉球」など、バラエティに富んだ10種類の演目を用意。計5回の公演の場所や時間に合わせて順番や演目数を変え、各地で盛大な拍手やスタンディングオベーションを受けることができました。

こうした成果を得ての凱旋公演は、27日に午前と午後の2公演、28日は午後の1公演という形で開催。どの回も満席になるほどの観客を集めて行われました。
プログラム内容は「咲（えみ）」から始まり、アメリカ公演での10演目をすべて披露。学生たちは力強く緩急を付けた和太鼓の演奏や、唐傘や扇子を上手に使った華やかな舞踊で、観客を魅了しました。また今回の会場が小劇場のようなスペースということもあり、観客の皆さんは演者の息づかいまでもが伝わってくる距離感で公演を楽しむことができました。アメリカでも行った英語でのMCを挟みながらのプログラムは、約75分という公演時間よりも短く感じられたほどです。最後に和太鼓を担当した男子学生が「『TAIKO＆DANCE』の伝統を自分が受け継ぐことに当初は不安も感じましたが、観客の皆様やスタッフ、仲間たちのお陰で最高の舞台を創り上げることができました」と挨拶。学生たちの頑張りに、客席から惜しみない拍手が送られました。

玉川学園の伝統でもある玉川太鼓と創作民俗舞踊。学生たちは演者として演じるだけでなく、ゼロから舞台を創り上げることで、多くの経験を手にします。特に「ほとんどの観客が自分たちのパフォーマンスを初めて目にする」というアメリカ桜まつりのような舞台に立つことは、成長のまたとない機会といえるでしょう。アメリカの劇場では仕込みや打ち込み操作などを学生に任せることはほとんどありませんが、多くの劇場の理解を得て、さまざまな作業も経験することができました。これも、2003年から現地で公演を続けてきた成果かもしれません。今後もこうした伝統、交流が続いていくことを願っています。

TAIKO＆DANCE2024　アメリカ公演日程

• 4月6日（土）
  羽田空港を出発。同日ニューヨークに到着し、各自市内散策・舞台鑑賞を行う。
• 4月7日（日）
  独立記念公園に於いて、フィラデルフィア桜まつりのオープニングセレモニーで太鼓と踊りを披露。
• 4月8日（月）
  

  フィラデルフィア　スワースモア・カレッジ にて公演（来場者約350名）
  昼には公演準備を進めながら、現地学生とランチ・キャンパスツアーを行う。

• 4月9日（火）
  

  フィラデルフィア　ウェストチェスター大学 にて公演（来場者約500名）
  昼、公演準備を進めながら、途中サルサのワークショップを受講。
  その後、現地学生とランチ・キャンパスツアーを行う。

• 4月10日（水）
  

  ワシントンD.C.へ移動し、全員でホワイトハウス周辺現地研修。

• 4月11日（木）
  終日現地研修。各自で美術館や博物館等を見学。
• 4月12日（金）
  

  ジョン・F・ケネディ・センターにて公演（来場者数約500名）
  公演準備を進めながら、途中で館内ツアーに参加する。

• 4月13日（土）
  

  2024 National Cherry Blossom Festival Parade に参加。
  太鼓演奏と舞踊を披露しながら練り歩く。（午前中にフロートの飾りつけなど準備）
  同、14：30よりJapanese Street Festival 公演（来場者数約2000名）を行う。

• 4月14日（日）
  帰路へ