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FC町田ゼルビアの経営トップに、経営学部の学生たちがプレゼンテーション。プロスポーツを題材に、ビジネスの面白みを体感しました。

2024.06.25

玉川学園・玉川大学ではJリーグのFC町田ゼルビアとトップパートナー契約を締結し、幼稚部から大学まで、さまざまな年代で教育連携を行っています。その一つが、経営学部の「経営塾」という授業です。毎年ゼルビアの経営トップの方をお招きし、授業を展開。ゼルビアの現状やビジョンなどを説明していただいた後に、学生たちは与えられた課題に対して自分たちで検討したプランのプレゼンテーションを行います。昨年度に引き続き株式会社ゼルビア代表取締役COOの上田武蔵氏をお招きし、授業が行われました。J1昇格1年目から好調を維持し続けているゼルビアですが、チームを経営の面から牽引しているのが上田氏です。今回、その上田氏から与えられたテーマは「FC町田ゼルビアの入場者数を2023年から2倍に増やすために、獲得したいターゲットと、そのターゲットを獲得するための施策を提案せよ」というもの。4月23日(火)に上田氏によるオリエンテーションが行われ、5月10日(金)に、学生によるプレゼンテーションが実施されました。

4月23日の様子

学生たちは約6名ずつの6グループに分かれ、作成した資料をスクリーンに映しながら10分という持ち時間の中でプレゼンテーションを行いました。ここでは、各グループの提案内容を紹介します。

Aチーム:「天空飯で胃袋をつかめ」

20〜30代の大学生や社会人をターゲットに、現状ではバラエティの少ない料飲部門を屋台の出店などで強化し、「餃子フェス」、「ビールフェス」などターゲットに刺さりそうな食のイベントを開催。学内でアンケートを行い、若い世代に屋台が人気という裏付けも取りました。また試合後に町田駅周辺の飲食店と協力したイベント企画やサービスなど、飲食に絞った提案が印象的でした。

Bチーム:「ものづくり×承認欲求」

未来のサポーターを育てるため、幼児から20代をターゲットに設定。サッカー以外の楽しみを試合観戦に加えるため、若年層にも人気が高いものづくり体験をスタジアムで行うという案でした。人気のビーズアクセサリーやアロマキャンドルづくり、またサッカー観戦にも役立つ応援グッズを自作してもらうことで、ファン以外の層にもサッカー+αの楽しみを提供するという内容でした。

Cチーム:「サッカーへの関心度に合わせて提案」

30代以下の、サッカーへの関心がある層からない層までを網羅した提案を行ったCチーム。関心が薄い層にはゼルビアによるアパレル商品を開発して注目してもらい、ある程度興味がある層に向けてはゼルビアのスポンサーであるavexによるハーフタイムショーなどで対応。そしてゼルビアのファン層にはファンクラブ入会時の割引強化などを行い、入会のハードルを下げるといった提案が行われました。

Dチーム:「ゼルビアのブランド化」

ゼルビアのマスコットキャラクター、ゼルビーとペアになる女の子キャラクターの開発やアパレルブランドとのコラボ、マッチングアプリを活用した恋愛イベントの開催、スタジアムで商品を一定額購入した方に対してオリジナルグッズをプレゼントするなど、主に20代をターゲットとした多方面の提案が行われました。ゼルビアのブランド化は壮大な提案ですが費用の見積もりを提示するなど具体性も高く、「町田を世界に!」というチームの理念にも沿った内容でした。

Eチーム:「スタジアム内のイベント戦略」

約10年で来場者数を2倍近くに増やした横浜DeNAベイスターズのボールパークを参考に、お酒やバーベキューの提供、選手デーを設定してハーフタイムにサインボールを観客席に届けるといったアイデアを提案。また潜在層に向けては、最近サッカーのユニフォームをファッションに取り入れるのが女性に人気とのことからアパレル商品を開発し、インフルエンサーからの発信も取り入れながらスタジアム限定で販売するといった提案も行われました。

Fチーム:

町田市は大学が多く市民の1割が20代という調査結果から、サッカーへの興味が薄い層にはハーフタイムにライブを行うといったアプローチを提案。また若い世代に人気の聴覚体験ASMRを活用し、コート内の音声を拾って動画にするといった斬新な提案も。この他にも観戦に婚活イベントを取り入れたり大人版のサッカー教室を開催したりするなど、多方面へのアプローチが印象的な提案でした。

上田氏はそれぞれのチームの提案をきちんと聞いた上で学生に質問を行い、それに学生も真剣に答えていました。その上で上田氏は、「どのチームもとてもクオリティが高く、ゼルビアと真剣に向きあってくれたことが嬉しかったです。また今回は親会社であるサイバーエージェントやABEMAを活用する案が意外となかったのですが、結果として幅広い提案をいただけたと思います」と総括。優勝チームには、「描いたストーリーに一貫性があり提案の川上から川下まできちんと考えられていた」としてAチームが選ばれ、上田氏から記念品が贈られました。
身近なプロスポーツの一つであるサッカーですが、そこには多くのビジネスの種があり、その種を自分たちのアイデアで大きく成長させられると気付かされた今回の「経営塾」。学生たちにとってビジネスの面白みや難しさを実感する、またとない機会となりました。

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