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ルーマニア大使館と芸術学部音楽学科の共催で、カタリン・ディマ氏のピアノリサイタルを開催。新たな教育連携の幕開けとなりました。

2024.06.06

5月15日(水)、ルーマニア出身のピアニストであるカタリン・ディマ氏によるピアノリサイタル「音楽の旅」が開催されました。今回のピアノリサイタルはルーマニア大使館主催、玉川大学芸術学部音楽学科共催により実現。会場となったUniversity Concert Hall 2016内のMarbleには音楽学科の学生はもちろんのこと、多くの教職員や幼小中高の児童・生徒やその保護者の観覧希望者が集まりました。
カタリン・ディマ氏はアメリカのシェナンドー大学やマネス音楽大学、そしてルーマニア国立音楽大学で学位を取得。現在はサウスイースタン・オクラホマ州立大学でピアノの助教授として学生を指導しています。同時に多くのリサイタルでのピアノ演奏や、さまざまな音楽フェスティバルで審査員を務めるなど幅広い活動を行っている、同世代を代表するアーティストの一人です。

開演に先立ち、ルーマニア大使館臨時代理大使からご挨拶がありました。100年以上にわたり、非常に良好な友好関係を築いてきた日本とルーマニアは、2023年にヨハニス大統領が来日した際、「戦略的パートナーシップ構築に関する日本・ルーマニア共同声明」に岸田総理と共に署名。安全保障や科学、イノベーションなど幅広い面でより一層協力していくことになりました。「しかしながら良好な二国関係の基盤となるのは、これからも文化交流です」と、両国の関係について触れた後、臨時代理大使はディマ氏の経歴を紹介。その上で、「彼の才能と情熱が、日本の若い芸術家の皆さんにインスピレーションを与えるだけでなく、皆様がルーマニアという国と歴史への興味や好奇心をさらにかき立ててくれることを願っています」と語り、会場は拍手に包まれました。

続いてマイクを握った玉川学園の小田眞幸理事からは、「以前からルーマニア大使館との間でさまざまな連携を模索していたのですが、まずは芸術文化の面からということで、今回大使館からお話がありました。玉川大学には芸術学部音楽学科がありますし、他にも大学生による第九の合唱や、どこからでも歌声が聞こえてくるK-12のような環境が整っています。今後も音楽を通して良好な友好関係が築ければと思っています」と挨拶がありました。

そしてカタリン・ディマ氏がステージに登場しました。
多くの拍手を受け、ステージ中央に進むディマ氏。この日のプログラムでは「ピアノの詩人」と呼ばれるフレデリック・ショパンやフランツ・リストの曲。さらにディマ氏の出身であるルーマニアの作曲家カルメン・ペトラ・バサコポルやパウル・コンスタンティネスクの曲など、計9曲が披露されました。

プログラム

  • エレジー第2番 S.197 (フランツ・リスト)
  • クリミアのスケッチ (セルゲイ・ボルトキエヴィチ)
  • 「夜のガスパール」より オンディーヌ (モーリス・ラヴェル)
  • ピアノ組曲 Op.15「村の印象」 (カルメン・ペトラ=バサコポル)
  • 24の前奏曲 Op.28より抜粋 (フレデリック・ショパン)
  • ピアノのための3つの小品 (パウル・コンスタンティネスク)
  • スケルツォ第3番 Op.39 嬰ハ短調 (フレデリック・ショパン)
  • ワルツ Op.64-1 変ニ長調 (フレデリック・ショパン)
  • ワルツ 遺作 ホ短調 (フレデリック・ショパン)

途中で何度か立ち上がり、観客席に向けてお辞儀をするディマ氏。そのたびにたくさんの拍手が送られます。曲目もバラエティに富んでおり、重厚な曲から軽やかな曲、またもの悲しいメロディや激しいリズムなど、多彩な演奏が披露されました。また、これまであまり馴染みのなかったルーマニアの曲ですが、さまざまな民族で構成されてきた歴史を物語るように音楽的多様性に満ちており、ルーマニアへの関心をかき立てるような内容でした。
ピアノ一台での演奏とは思えないほど、豊かな音色に包まれた今回のピアノリサイタル。この日を皮切りに、ルーマニア大使館と玉川大学・玉川学園の間でさまざまな教育連携が続いていくことを願っています。

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