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一人ひとりの挑戦と、グループでの課題解決。多くのことを学ぶ機会となった、幼稚部年長組の「幼稚部 おとまり会」体験。

2024.08.05

2019年以来、5年ぶりとなる幼稚部の年長「幼稚部 おとまり会」が、7月4日(木)・5日(金)に行われました。
これまでも年長組の行事として、この時期に行われてきた5歳児「幼稚部 おとまり会」。毎年子どもたちの意見を聞きながら取り組みたいことを決め、これまでも晩ごはん作りやDIYなどを実施。また入浴や就寝などの準備に関する当番を割り振り、約1カ月前から主体的に活動してきました。本年度の年長組は昆虫に興味を持つ子どもが多いことから、ミツバチ科学研究センターとも連携。玉川学園が持つリソースを活用した内容となりました。

「幼稚部 おとまり会」最初のプログラムは、ミツバチに関する説明を、ミツバチ科学研究センターの佐々木哲彦教授から聞くことから始まりました。その後、センターの研究員であり教育学部でも指導をしている市川直子教授のゼミ生が登場し、ミツバチの生態について説明。「スプーン1杯の蜂蜜は、約500匹の働きバチが集めています」という説明に、子どもたちは「エーッ!?」と驚きの声を上げます。こうした子どもたちとのやり取りは、大学生たちにとってもいい経験となることでしょう。また、原野健一教授の指導の下、採蜜にも挑戦しました。この日、巣箱から持ってきた巣板を原野先生が取り出すと、「中にミツバチはいないの?」と不安そうな表情を浮かべる子どもたち。けれども巣板には興味津々で、「蜂の巣って本当に六角形なんだ!」など、実物を見ての感想を口にします。その後、巣板を採蜜機に入れて蜂蜜を圧搾させることにも挑戦。一人ずつ機械を動かし、最後に機械の下部から大量の蜂蜜が流れてくると大喜びする子どもたち。皆でスプーン1杯ずつ味見をしますが、自分たちで採蜜した蜂蜜は格別の味だったに違いありません。この日採蜜した蜂蜜は濾過した上で瓶に詰め、子どもたちに渡されます。

昼食を食べ、バスに乗ってお風呂に行った後は幼稚部に戻り、ホールで布団を敷いていきます。布団を敷く際は、敷布団、シーツ、タオルケット、枕といった寝具の敷き方を、各組で選ばれた担当者たちが皆の前できちんと説明します。

今回の「幼稚部 おとまり会」の目標の一つが、こうした「幼稚部で寝る際に何が必要か」や、「お風呂へ行くにはどうしたらいいか」、「おやつの決め方」などについて、自分たちで意見を出し合い、合意形成を図っていく点にあります。間もなく迎える学齢期では、こうした「個における自身の考えの確立」と「集団における物事の進め方」の双方が求められます。「幼稚部 おとまり会」に至るまでに、子どもたちはこうした経験を数多く積むことができました。須田忠幼稚部長も「『皆でお風呂に行くならバスを借りなくちゃ』など、各グループで話し合ってプログラム内容を決めていきました。また個々のレベルでも、『洋服をきちんとたたむ』、『お風呂で自分の髪を自分で洗う』といったチャレンジに、一人ひとりが楽しみながら取り組みました。こうした生活面での自立については自宅でも継続してもらうよう、保護者の皆さんにもお願いしています」と、この「幼稚部 おとまり会」がもつ意味を語ります。

朔風館で夕食を食べた後、小学部の校庭で花火を楽しんだ子どもたち。多くのことに全力で取り組んだ疲れもあり、午後8時30分には就寝しました。
翌日は朝食の後に美化労作にも取り組み、すべてのプログラムが終了。迎えに来た保護者の皆さんも、子どもたちの元気な様子を見てホッとされたのではないでしょうか。この年長「幼稚部 おとまり会」は、親離れ・子離れの最初のステップになったかもしれません。
5年ぶりの実施となった今回の年長「幼稚部 おとまり会」。子どもたちのできることを増やし、自立を後押しする機会となりました。

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