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工学部マネジメントサイエンス学科、「ビジネスコンテンツ」商業施設などの空きスペース活用に向けたプランをプレゼンテーション

2024.10.09

玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科では、3年生が必修科目「ビジネスコンテンツ」(小酒井正和教授)で実践的なビジネスプランをつくりあげることに挑戦しています。

「ビジネスコンテンツ」でテーマとなるのは、企業が実際に抱えるビジネス上の課題です。学生は調査やグループでの議論を繰り返しながら、市場の動向を踏まえた解決策を検討し、提案をまとめていきます。

今年度の課題は、昨年度に続き東洋メディアリンクス株式会社から提供を受けました。同社はさまざまな空間の総合プロデュースを手がけており、現在は映像、香り、植栽、コンテンツデザイン、AIにまでサービス領域を広げています。今回は、近年増加する大型商業施設などの「空きスペース(空地)」が課題となりました。

イメージダウンにもつながる空きスペースを解消する抜本的な解決策や空きスペースを有効活用するサービスなど、学生は18グループに分かれて知恵を絞りました。

そして7月10日、東洋メディアリンクス株式会社の皆さんを前に、各グループがプランをプレゼンしました。

各グループのプレゼンの概要は以下の通りです。プランを導入することによるコストや収益をはじめ、メリット・デメリットを検証することで説得力のある内容となりました。

全グループのプレゼン終了後、東洋メディアリンクスの方々から「昨今のトレンド、ニーズを意識していたのは素晴らしい」「実際に事業化することまで意識している点がよかった」といった講評を受け、小酒井教授の挨拶で締めくくられました。

東洋メディアリンクスの北澤謙二氏、倉地徹氏、小酒井正和教授(左から)

Aグループ
商業施設の空地問題~店舗配置・賃料制度変更による抜本的解決策

イベント開催など短期的視点からの解決策ではなく、長期的視点かつ抜本的な解決案として人が多く集まるフードコートの配置などを工夫する「店舗配置変更による人流改善」、さらに事業者(店舗)の負担軽減によってテナント契約の長期化を図る「新たなテナント賃料制度の策定」の2つのプランを発表。空きスペースを根本的に解決する提案を行いました。

Bグループ
空きスペースを利用した試着室『未来も、着たいも、見てみたい』

大型商業施設にはいくつもの衣料品店がありますが、試着室は店舗ごとに分かれており、同時に複数の店舗の服を試着できません。そこで空きスペースにディスプレイ一体型ミラーを設置。東洋メディアリンクスの映像演出技術で、試着したい服と服を着て出かけたいと考える場所の情景を投影したバーチャルな試着室をつくり、複数店舗の服を比較可能にするプランを発表しました。

Cグループ
新たなる美術館の形を作る4DARTMUSEUM

美術館に行きたくても行きづらく考えている人は少なくない。そんなターゲットを想定し、空きスペースの壁などを活用してプロジェクター美術館(一部、実際のアート作品の展示も考慮。入館料は小学生以下無料/中学生以上500円)を展開。大型商業施設に訪れる幅広い世代がショッピングの休憩としてアートを楽しめる空間は施設のイメージアップにもつながると説明しました。

Dグループ
みんなの力でキャップをワクチンに

ターゲットは大型商業施設に多い子ども連れのファミリー層。空きスペースを休憩所にして、そこにペットボトルのリサイクルの啓蒙を目的とした分別ごみ箱を設置します。ごみ箱には「ペットボトルキャップ860個が1人分のワクチン費用に」との解説パネルを付け、ボトルとキャップを正しく分別するとセンサーが反応し、注射器のワクチンが増えるビジュアルなども用意。子どもたちが環境問題、SDGsに興味を持つきっかけとなる「社会への影響を実感できて楽しい企画」を考案しました。

Eグループ
未来の香り販売店

東洋メディアリンクスの中核事業である「サウンド」「香り」「プロジェクションマッピング」「AI」を活用し、香りに特化した体験型の施設を空きスペースに導入。「AIで来店者が好きな香りを絞り込む」「香り・音楽・プロジェクションマッピングを連動させて2時間おきに変更」「香りのサンプルから好きな香りをQRコードでオンライン購入できるサービス」「専用のガチャで安価かつ気軽に楽しめる匂いの販売」の4つのアイデアをコスト・収益面を含めて提案しました。

Fグループ
ライスでshow

このグループは子ども連れのファミリー層をターゲットとした「稲作農業を疑似体験できる休憩スペース」を提案しました。壁を利用して「AIを使った稲の育成過程の顔ハメタイムラプス映像」「田植え、収穫、精米を疑似体験できるスマート農業の映像」を上映するなどして、農業に対する関心を喚起。米俵をイメージした椅子と稲で作られた座布団などで雰囲気をつくり、農家、大型商業施設がお互いに活性化する契機となる空間設計を行います。

Gグループ
FoRest

「FoRest」とは、大型商業施設の空きスペースに森林を模した休憩スペースを設置するプロジェクトの名称。東洋メディアリンクスの得意分野である映像、香り、音を活用して自然の雰囲気を再現し、訪問者がリラックスできる空間を提供します。ターゲットは子ども連れのファミリー層などとし、買い物で増えた荷物を預けるロッカー設置なども提案し、空きスペースを来店者の心身を癒やす人気スペースに展開するという目標を示しました。

Hグループ
商業施設の空きスペース問題にどのようにアプローチするか

空きスペースで大規模な試食会を実施するアイデアを提案。施設に出店している飲食店の商品を試食できる会場を空きスペースに作り、「肉」「お菓子などの加工品」「ジュース」などの幅広いジャンルのグルメを提供し、子どもから大人まで楽しめる場に変えます。ステーキなどはその場で調理することで、匂いによる集客効果も期待。衛生管理として定期的に試食品を交換するなどの提案も行いました。

Iグループ
「疲れたってなんだっけ?~君も一緒に旅しない?~」

空きスペースのベンチに液晶画面を設置。電車の窓からの景色を楽しむような休憩スペースを提案しました。AIカメラが画面を見ている人の年齢と性別を判別、ターゲットに合わせた映像を流して来店者が買い物疲れを忘れるようなエンターテインメントに。映像に合わせた音や香りを使用することで癒やし効果をアップ。映像体験を楽しんだ来店者がリピーターとなることが期待でき、施設のイメージアップや収益向上も見込みます。

Jグループ
「AI顔認証で簡単抽選!クーポンゲットのチャンス!?」

来店者参加型抽選システムによる空きスペースへの集客を提案しました。まず施設入り口に設置したAI搭載カメラが入館者の顔を検知し、自動的に抽選。抽選結果の確認方法として客を空きスペースに誘導し、ブース内に設置した顔認識カメラなどで抽選結果を確認し、その場で景品をプレゼントします。当選時に画面上でクラッカーやくす玉などの映像や音響による演出も行って満足度を高めます。

Kグループ
プロジェクションマッピングと自然を活用したコインロッカー

来店者、特に外国人観光客をターゲットにしたプランを提案。増加する外国人観光客の大きな悩みの一つに手荷物の預け場所が見つからないことがあるという調査結果を踏まえ、空きスペースに日本の自然を感じさせる木を使ったコインロッカーを設置。荷物を預けるだけでなく、空きスペース全体を利用したプロジェクションマッピングを投影し、人感センサーを導入し日本文化を体感できる香りや映像の提供も行います。

Lグループ
「ふれ棒」の提案

丈夫で加工がしやすいプラスチック製の「ふれ棒」を利用した休憩スペースを提案。多様な大きさやかたちにできる「ふれ棒」で像などをつくり、空間を演出するとともに、送風装置やディフューザーによって風や香りも提供します。また、アニメ制作企業との提携などにより「ふれ棒」を中心に、背景の壁には場に応じたプロジェクションマッピングを投影。アニメの世界への没入体験ができるサービスなども展開します。

Mグループ
空きスペースを利用した体験型試着室EBS(体験型スペース)

旅先で着る服を購入する場合、現地の気温、温度、風景が実感できないと判断しづらいことも。衣料品店が集まる大規模規模商業施設の空きスペースを体験型試着室にして、消費者の悩みを解消する提案を行いました。体験型試着室には東洋メディアリンクスの映像、音、香りなどに関する技術を盛り込み、試着しながら旅先を体感できる空間をつくります。この購入サポートが施設全体の魅力も高めます。

Nグループ
広がるキャンバス、無限の創造

大型商業施設では入口から離れている店舗や、上層階の奥に位置する店舗の認知度が低い傾向にあります。これを解消し、施設全体の売り上げ向上につなげるためにこうしたエリアの空きスペースの壁面をスクリーンに。来店者が専用ペンで描いたものを映し出すほか、子ども連れのファミリー層や若者をターゲットに、アーティストによるイベント開催など、行きたくなる場所づくりを目指します。

Oグループ
肌で感じるJAPANツアー!!

空きスペースにプロジェクターを設置し、日本各地の秘境や地元の人しか知らないパワースポットなどを映し出すプラン。約10分毎に映し出される場所が変わり、そこにいるだけで各地を次々と訪れているような疑似体験を可能にします。映像、音、香りに加え、現地と同じ温度変化や風などを加えてリアルを追求。床には必要最低限の機材のみ設置し、車椅子の利用者も訪れられるバリアフリー設計にします。

Pグループ
目を閉じない斬新なリラクゼーションサロン

音・光・匂いを駆使した東洋メディアリンクスの技術を使い、従来のリラクゼーションサロンとは異なり、目を閉じずにリラックス空間を体感できるサービスを提供します。子ども連れの来店者向けにキッズスペースを併設し、空きスペースの有効利用にとどまらず施設全体の集客へとつなげることを目指します。

Qグループ
映像とAIで顧客導線を活性化

空地になりやすい場所にも来店者が足を運ぶように、AI技術と顧客が楽しめる「文字集め」の要素を組み合わせたプランです。まず大規模商業施設の壁面に映像を投影行動検知AIカメラが来店者の特定の動作を検知して、施設オリジナルキャラクターによる演出で文字を表示。5文字程度の簡単な「文字集め」で割引券やサービス券を発行することで施設全体を回ってもらえることをねらいます。

Sグループ
「スタスト(startstore)」~テナントと事業者のマッチングアプリ~

空きスペースや屋上などの場所を1日単位で気軽に利用してもらうための仲介アプリサービスの提案。これは事業者が日程、時間、場所、目的などの詳細な情報をアプリで入力すると、空きテナント・スペースとのマッチングをAIが適切に判断する仕組みです。店舗として使えないスペースでもプロジェクターで壁に動画を流せるようにし、広告やCMを流したい事業者とのマッチングを図るほか、屋上を利用したフリーマーケット参加者もアプリ内で募集できます。

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