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より多彩になった表現内容。芸術学部アート・デザイン学科の卒業制作展「The Arts Garden」が、横浜赤レンガ倉庫で開催されました。

2025.03.14

2月21日(金)から24日(月)の4日間、横浜赤レンガ倉庫1号館にて芸術学部アート・デザイン学科の卒業制作展およびコンサート「The Arts Garden」が開催されました。
芸術の幅広い分野を学ぶことのできる玉川大学芸術学部ですが、アート・デザイン学科に限っても美術やデザイン、工芸、映像、音楽など、学生たちは幅広い表現方法に取り組んでいます。またワンキャンパスの強みを活かし、他学部の教員からアドバイスをもらったり、さまざまな施設・設備を活用して制作することも可能です。会場には学生たちがこれまで学んできた成果を存分に発揮した力作が展示されました。期間中は天候にも恵まれ、大学関係者以外にも多くの来場者があり、学生たちは熱心に作品の説明を行っていました。
ここでは学部長賞や奨励賞を受賞した学生のコメントをご紹介します。

幻光蝶

メディア表現コース 千葉奏さん
※学部長賞

完全変態を遂げる蝶を人間、そしてこれから社会へと羽ばたいていく自分たちに見立て、空間インスタレーション作品を制作しました。蝶型のスクリーンへのプロジェクションマッピング投影に加え、工房でガラスの蝶を制作、木工室でステンシルの蝶の土台を作るなど、学内の施設をフル活用。幅広く学んだからこそ完成した作品です。やりたいことを全て注ぎ込んだため大変でしたが、学部長賞を受賞できて嬉しく思っています。

カレイドスコープ

美術教育コース 木村美月さん
※学部長賞

スマートフォンで撮影する際、私たちは当たり前のように美肌加工などで自分をより完璧に見せようとします。この作品は「未熟さと可能性」をテーマに、「完璧ではない、ありのままのあなたも素敵だよ」というメッセージを込めました。芸術学部の4年間で、自分のやりたいことを見つけられたと感じています。春からは中学校の教員になりますが、生徒がありのままの自分を認められるような教育を行っていきたいと考えています。

Re : That day

メディア表現コース 岡紗都子さん 小川隼季さん
※奨励賞

VOCALOIDを用いたライブパフォーマンスおよびミュージックビデオ作品です。ビジュアル担当(岡)と音楽担当(小川)で、アイデアを出し合いながら制作しました。お互いに相手の担当分野への理解があったことで、質の高い意見交換ができたと感じています。全力を尽くして制作した作品が受賞できたことは大変嬉しいですし、商業的な側面が強調されがちなVOCALOID楽曲が学術的に評価されたことも、本当に特別な喜びです。

Life ≠ _

メディア表現コース 田中慎二さん
※奨励賞

私たちが社会で生きていく上で欠かせない「言葉」を視覚的に表現しました。測域センサーを使用し、鑑賞者が立った位置に言葉のオブジェクトが寄っていくようにプログラムを組みました。制作にあたっては工学部の平社和也先生の研究室に相談し、測域センサーで卒業研究に取り組んでいた学生と一緒に研究を進めました。この卒業制作展も見に来てくださり、受賞したことをとても喜んでいただけました。

刀剣文化の起源と変遷 ―秦氏・漢氏の歴史的役割についてー

メディア表現コース 中村日向子さん
※奨励賞

刀剣が神社仏閣の神と同様に神格を持つ理由を考察し、論文形式でまとめました。刀剣のルーツを探るために韓国でフィールドワークを行ったり、一般には馴染みのない分野であるため論文内で写真を多用するなど、さまざまな部分に配慮しながら取り組みました。論文制作は初めてでしたが、課題やレポートなどで多くの文章を書いてきた経験が役立ったと思います。卒業後は博物館で業務に携わりつつ、キュレーターとしてさまざまな企画を行うつもりです。

MENCHI project

メディア表現コース 宮本菜々子さん
※奨励賞

ブランディングが専門の大島由久先生のゼミに入り、実在するメンチカツ専門店のリブランディングをテーマに卒業制作を行いました。お店にヒアリングを行った上で、ロゴマークやパッケージなどを制作。伝統と親しみやすさのバランスに苦労しましたが、お店の方にプレゼンテーションを行った際「格好いい!」と喜んでいただけました。実際に私が制作したデザインを使用する話が、現在進んでいます。

KIRA

メディア表現コース 森千夏さん
※奨励賞

和紅茶の魅力をアメリカの方々に知っていただくことを目的にブランディングを行い、パッケージからショップバッグ、さらにティーカップに至るまでトータルに制作しました。忙しく働く人々に活力を与える意味を込め、「輝き」に由来するKIRAをブランド名とし、ロゴデザインなどのCIにも挑戦。実際の制作ではパッケージのエンボス加工(箔押し)やガラスのブラスト加工などにも取り組みました。

幼稚園の園庭に自然を呼び込むデザインの研究 ―事例調査をもとにー

美術教育コース 鈴木将之さん
※奨励賞

実家が幼稚園であることから、園児の自然体験活動を可能にするような、自然を呼び込んだ園庭について研究し、論文もまとめました。美術教育コースに所属する私が幼児教育とランドスケープデザインについて取り組むにあたり、学内では教育学部の先生方からお話を伺い、川崎市や八王子市の幼稚園にも訪問しました。幅広いことが学べる芸術学部の良さと、K-12も含めてワンキャンパスで学べる玉川学園の良さが、今回の卒業制作にも役立ったと感じています。

多くの学生が、玉川大学芸術学部の「さまざまな分野を体験できることの良さ」について触れていたことが、非常に印象的でした。特に本年度の4年生は、入学時点からSTREAM Hall 2019などでESTEAM教育に触れてきた世代です。全体的に、工学やITを活かした作品作りが例年以上に多く、表現内容が多彩になったと感じました。「芸術による社会貢献」を標榜する、玉川大学芸術学部。春から社会人となる彼らが、芸術の力で私たちの毎日をより良いものへと変えていくのではないでしょうか。

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