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10・11年生が「SSH生徒研究発表会」で研究発表を行いました

2012.08.08

SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校の代表生徒による「SSH生徒研究発表会」が、横浜・パシフィコ横浜ホールBにおいて8月8日(水)・9日(木)の2日間で開催されています。研究発表会には、海外の高等学校16の参加を含めて、179校の代表生徒が国内外から集まりました。

こうした中、平成20年度からSSHの指定を受けている本学園10・11年生の代表生徒8名が参加し、ポスター発表を通じてこれまでの研究成果を発表しました。会場内の発表ブースでは、他校の生徒や先生方から、たくさんの質問やコメントが寄せられました。生徒たちはそれらの質問に、一つひとつ丁寧に答えていました。

今回の研究テーマは、「ザリガニの電気生理実験(刺激と応答)とPCを用いたモデル化」。科目「SSHリサーチ脳科学」を履修している3人と、PL(プロアクティブ・ラーニング)コースで「自由研究」を履修している5人が、この4月から研究に取り組んでいます。

研究の目的として、以下のように設定しました。(1)「ザリガニを用いて神経の電気生理実験を行い、一般化できるニューロシミュレータの有効性も確認する。」(2)「ザリガニを解剖し体の構造を確認、染色により神経系の構造と位置を確認する。」(3)「改良した測定環境で交流による神経への刺激と応答を電圧・周波数を変えて調べる。」(4)「神経モデルによるシミュレータを使いこのことを確かめる。」の4点です。

実験方法は、(1)ザリガニを解剖し、はさみと腹部にある神経を染色液で染色し、(2) ザリガニの神経細胞に電流で刺激を与え、自作した装置で神経の応答(活動電位)を測定する手順です。そして、(3)PCにフリーウェアの解析プログラムを準備し、神経細胞をいくつかのセクションに分け、活動電位の分析結果からモデル化を試みました。

結果としては、「一つの神経の尾びれ近い部分と遠い部分を測定したら、尾びれに近いほうが活動電位の大きさが小さく反応も遅い」、という予想していない実験結果がでたとのことです。しかし、これも「科学」の重要な一つの過程といえます。世界中の幾多の研究者が、気が遠くなるほどの膨大な実験を行い、その結果からある真理を発見しています。生徒たちは、今回の研究活動を通じて、「研究課題の探索と設定」、「仮説と実証」、「成果のまとめと発表」を行い、研究活動の一連のプロセスを経験することができました。また実験上の課題も明らかになりました。生徒たちの学びは、まだまだ始まったばかりです。今後の研究活動と学問との向き合いに期待したいと思います。

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