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12年生(高校3年生)がSSH生徒研究発表会でポスター発表賞受賞

2014.08.21

8月6日・7日にパシフィコ横浜において、スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会が開催されました。本学からは12年生(高校3年生)の栗山和大(くりやま かずひろ)君が代表として研究成果を発表し、ポスター発表賞を受賞しました。

*本学園(高等部・中学部)は、平成20年度より文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、現在Ⅱ期目の取り組みを行っています。

研究発表会は国内のみならず、海外の高等学校からも代表生徒が集まる、年に1度の大きなイベントです。研究発表を各校のブースでパネルを使ってを行いました。栗山君が発表したテーマは「n次元におけるチェスのナイトによるハミルトン路問題」。ハミルトン路とは、グラフ上のすべての点をたった一度だけ通る道のことを示します。この研究を始めたきっかけは、数学のパズルの本に「チェス盤(8×8マス)はハミルトン路を持つのか」という問題が書かれていたことでした。そこで、ほかの数のマス目の場合にはどのような結果が得られるのか興味を持ち、研究に着手しました。実際にさまざまな大きさのマス目上をナイトの動きで移動させ、ハミルトン路を持つマス目の条件を持つのかを調べていきました。

栗山君は“2×2”、“3×3”といった小さなマス目からハミルトン路の有無を手作業で調べ、徐々に調べるマス目を大きくしました。“20×20”のような大きなマス目ではハミルトン路がなかなか見つからず、何度も探すことをあきらめかけたこともありました。しかし、ハミルトン路を見つけるという最終目標を掲げ、ひたすら研究を続けていきました。さまざまな種類のマス目を調べていった結果、「nが5以上のとき、n×nのマス目はハミルトン路を持つのではないか」という予想に達しましたが、その証明がなかなかできず、数か月間、全く別の研究に取り組んでいた時期もありました。そんな中、ふとしたことがきっかけで脳裏に「マス目というのはマス目が連結してできている」という考えが浮かび、「小さなマス目のハミルトン路をつなげて、大きなマス目のハミルトン路にする」という考えを思いつき、見事証明に成功しました。

発表会の準備では、高学年の小林慎一教諭をはじめ、多くの先生方から表現・説明の仕方や伝え方などの指導を受けました。その努力が大きく実を結び、発表会当日は栗山君の説明を聞きにブースに足を運ぶ人が絶えませんでした。説明後、多くの質問もあり、数学系ポスター発表の中では関心が高かったことが伺えました。根気強く研究に取り組んだことと発表の練習を重ねた成果が今回のポスター発表賞の受賞につながったと言えます。栗山君は「研究することの楽しさを知ることができた。大学や大学院で研究に取り組むときは今回の経験を活かしていきたい。」と抱負を語りました。これからの研究活動にもぜひ注目してください。

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