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大学や研究所との連携で実現。高学年の生徒たちが採蜜に挑戦しました

2015.06.30

6月10日(水)、サイテックセンターにおいて、高学年の生徒たちがミツバチの採蜜に挑戦しました。これは理科を担当する岡本啓吾先生の指導の下、希望者が参加する形で行われました。サイテックセンター内のバルコニーにはミツバチの巣箱が設置され、数年前から養蜂が行われています。

採蜜は午後からスタートしました。はじめに燻煙器で巣箱の中へ煙を送ります。この煙を浴びたミツバチは、とてもおとなしくなりました。その後、巣箱から巣板を取り出します。取り出した板には六角形の蜂の巣がびっしりと付いています。その表面の蜜蓋をそぎ落とし、巣板を離蜜器に入れて回転させることで、遠心力によって巣板に詰まっていた蜜が分離して少しずつたまっていきます。こうして採取した蜜をろ過して、ハチミツが出来上がります。作業を行った実験室には、とても甘い香りが広がりました。
この日、2つの巣箱、合計11枚の巣板から採れたハチミツは、合計22.5キロにもなりました。

この指導を行った岡本先生は、農学部やミツバチ科学研究センターから協力を受けて、この養蜂を始めたそうです。「蜂と聞くと人を刺すようなイメージがありますが、蜂によって受粉という恩恵を受けている植物も少なくありません。蜂の活動が被子植物の繁栄に貢献してきたように、この小さな生き物が果たしている役割は非常に大きいことがいえます。生徒たちには、そうしたことも感じてほしいと思います」。ミツバチは身近でありながら、正確に認識されていない部分もあります。そこで学年と年齢に合わせて多様な指導ができる点も、魅力とのことでした。そして、こうした教育活動が行えるのも、玉川大学との連携やミツバチ科学研究センターがあるからといいます。

「採蜜の様子などは、インターネットや書籍でも知ることはできます。ただ、実際に体験してみるとより深い理解とともに、新たな興味も湧いてきます。こうした体験が、生徒に生物学や農学への興味を持たせるきっかけとなって欲しいです」と岡本先生。今回、参加した生徒からは、「昨年はハチミツをなめてみたくて参加したけれど、ミツバチの生態にも興味が湧いて、2年連続で参加しました」、「怖いと思っていたミツバチが、自分たちの生活に重要な役割を果たしていると知り、見方が変わりました」などの意見が聞かれました。

高学年の生徒たちが集めたハチミツ

ミツバチの活動範囲は半径約2キロと言われています。実際にミツバチのダンスを解析してみると、キャンパス内だけに限らず、学外の蜜源のある場所にも訪れていることが分かってきました。ミツバチの行動を観察すると豊かな自然環境を考えるきっかけになると、岡本先生は説明してくれました。さらに、「ミツバチは、こちらから刺激をしなければ攻撃してくることはありません。学園内でミツバチを見かけたら、ぜひじっくりと見て、その環境についても改めて考えて欲しいですね。そうすると、見慣れた学内の風景も違ったものに見えてくるのではないでしょうか」。

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