トマト農園の栽培現場の見学からスイーツの製造に関わる内容まで。農学部生産加工班(農学部公認)の学生が日頃の研究活動の発表を行いました。

農学部の生産加工室には、食品開発・製造に興味のある学生たちが集まり、日々研究を積み重ねています。最近の成果として、玉川大学で有名なハチミツを使ったアイスクリームを開発し、今年6月、新宿高島屋で行われたイベント「大学は美味しい!!」で、購買部の目玉新商品「プレミアムバニラ」として販売されたという実績があります。学生たちは、毎月1回、それぞれが取り組んだ成果を共有する機会を設けています。6月29日(月)、所属するメンバーが「大学教育棟 2014」ラーニング・コモンズにある303室に集いました。
今年度3回目の開催となる発表会では、2・3年生の学生7名がプレゼンテーションを行いました。内容は、トマト農園の栽培現場の見学からスイーツの製造工程、そして生産加工室の引っ越し時の心構えまでと、幅広い内容を取り上げていました。一人あたりの持ち時間は9分、その中で学生たちはペーパーを見ずに暗記し、堂々と説明を行っていました。
発表テーマ
- 井出トマト農園を訪ねて
- 引越の極意 ※完成したFood Science Hallへの移転作業
- 洋菓子セミナー(スチームコンベクションオーブンとブラストチラーに関する新提案)
- オープンキャンパス用オリジナルアイスについて
- 雷おこし工場見学レポート
- 和菓子について
- カスタードプリンについて
例えば、トマト農園に関する発表では、神奈川県藤沢市にある県内最大のトマト専門の井出トマト農園を訪問した様子を報告。水耕栽培の実際や、パソコンを利用して数値化した栽培管理、通年に渡りトマトを供給しているノウハウなど、見学して分かったポイントを説明していました。
他に、オープンキャンパスで来場者に配付する「夏みかんアイス」の進捗状況について、発表した学生もいました。それは、果実の収穫から、仕込みの手順、アイスのパッケージデザインと、現在のプロジェクトの進捗状況を全員に報告する内容にもなっていました。
さらに、雷おこしの工場を見学した学生は、原材料の違いによるおこしの種類や、あまり知られていない製造過程などをレポートしながら、食品工場がいかに安全面、衛生面の管理を徹底しているかを紹介するものでした。


これらのプレゼンテーションは、いずれも発表の骨子やスライドの推敲など、事前に綿密に準備を進めていたことがわかる完成度の高いものとなっていました。聞いていた学生からは、それぞれの疑問点などを積極的に質問している姿も見られました。このように発表会を通じて互いの成果を聞くことが、学生にとって良い機会になっていることを感じさせました。

最後に、生産加工室で学生を指導している農学部の植田敏允先生から、発表内容を振り返りポイントを整理した上で、各発表者に対して、「前回から格段の進歩が見られました」という努力をたたえる講評がありました。学生たちは他者の発表を聞いて成長し、『食品の研究』と『プレゼンテーションスキル』、そして『学年を超えた交流』を深めています。その成果は、今後のオープンキャンパスや収穫祭などでも披露される予定です。次回の発表会では、先輩たちのプレゼンテーションを手本にした1年生も参加していきます。今後の活躍を期待してください。