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学内にいながら企業のインターンシップに参加。学生が編集業務を体験する「文学部NOW」。

2016.01.06

玉川大学文学部では、2008年度より学生がさまざまな活動を自主的に行う文学部コミュニティを実施しています。その活動の一つが、1年間の文学部の活動を一冊にまとめる「文学部NOW」の編集・発刊。2015年度からはこの「文学部NOW」の編集業務を学生たちのインターンシップとして、単位認定するようになりました。インターンシップの受け入れ先は、大学教育棟 2014で学内の印刷物や製本を担当するドキュテックステーション(DTS)を運営している富士ゼロックス株式会社(以下富士ゼロックス)です。社員の方が常駐されていることもあり、大学内で行うという他にはないスタイルのインターンシップが誕生しました。

今回のインターンシップに関して、担当している4人の先生方と受け入れ先であるDTSのスタッフに集まっていただき話を聞きました。「文学部コミュニティは学生の主体性や社会人に必要な基礎力の育成を目的にスタートしました。そうした中、就職活動のためのインターンシップは日程が短くなったり、セミナー形式の内容が増えてきているという課題があり、学生の力を伸ばすために文学部NOWの編集業務をインターンシップにできないかと考えたのです。昨年から検討を始め、学内にいて編集業務にも詳しい富士ゼロックスさんにお願いすることにしました。編集という業務は情報をいかにまとめて発信するかが大事です。その力は、どんな仕事に就いたとしても役立つスキルだと思います」と語る、文学部長の茅島路子教授。「通常であればこれだけの期間をかけて、これだけ実践的なインターンシップを行うことはできませんから」とこの企画の魅力を語る奥山望教授。
これに対して富士ゼロックスの吉田さんは「我々としても初めての試みなので、90時間以上の作業時間を確保するために先生方のシラバスを参考にして作業内容を構成してみました。作業が明確になったことで、学生さんたちも自分が今何をすべきなのかを理解しやすくなったようです」と語ってくれました。
今年度の秋学期からスタートしましたが、この初の試みに参加した学生は6名。「告知がもう少し早ければ、もっと学生が集まったかもしれません。ただ結果的には学生全員がさまざまなタスクを遂行することになり、この人数で良かったと思います」と奥山教授。学生の中には高校時代に「文学部NOW」を知り、この冊子が作りたくて玉川大学に入学したという学生も。編集会議を重ねることで、「最初は漠然としたイメージだったものが、徐々に『受け手には文学部がどう見えているのか』といった他者からの視点にまで考えが及ぶようになってきたと思います」とDTSの永澤さんが語るように、徐々に変化が出てきたようです。秋に行われたコスモス祭でもゼミの発表を積極的に回ったり、「話をしていても、それまでは『どうですかねぇ』といった受け答えをしていた学生が、『僕はこう思います』と言い切るようになってきた(吉田さん)」など、成長の様子が見て取れます。参加した学生からも「取材を重ねることで臆することなく話ができるようになった(比較文化学科2年 五枚橋興子さん)」、「学生だけだと堂々巡りになりがちな話し合いも、富士ゼロックスの方が上手く導いてくださった。チームの動かし方を学べた(比較文化学科2年 青沼真友子さん)」といった意見が聞かれました。

インターンシップも後半に入り、これまで取材した内容をまとめる時期に入ってきました。「参加している学生に聞いても、非常に楽しいという意見が返ってきます。これからが本番だと思うので、皆さんの力をお借りして、ぜひいいものを作り上げてほしい」と中山剛史教授。太田美帆准教授も「この授業は再度履修することもできるので、来年度は現在の学生で希望者がいれば再度履修してもらい、新たに履修する学生の指導役を務めてもらうのもいいかもしれません」と、次の展開を期待します。吉田さんも「富士ゼロックスには編集はもちろん、研究・開発や営業など幅広い職種の社員が揃っており、DTSにもやってきます。学生さんから希望があればそうした職種の紹介もできますし、この関係性を深めていきたいですね」と語ってくださいました。
学内にいながら企業でインターンシップを行うという、まったく新しいプログラム。完成した「文学部NOW」は、実際の就職活動にも生かすことができ、何より自分たちが中心となって制作したという「大きな自信」を学生に与えてくれるに違いありません。2016年の春には完成する予定ですので、学生たちの努力の賜物を、ぜひ一度手にとってご覧ください。

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