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タマムシ

農場周辺のエノキに留まるヤマトタマムシ

学園の緑が勢いを増してきた6月。University Concert Hall 2016とSTREAM Hall 2019の間を虹色に輝く光が横切った。ヤマトタマムシだ。標準和名はタマムシだが、日本の多くの地で昔からよく見られたため、大和の名を冠してこう呼ばれている。
鮮やかな前翅(ぜんし)の色は、構造色のため死後も色褪せない。英語ではJewell Beetleと呼ばれ、東南アジアを中心に装飾品として珍重される。日本では法隆寺の宝物である玉虫厨子(たまむしのずし)が有名である。富や吉兆をもたらす虫としても知られ、「箪笥に入れておくと衣裳が増える」、「財布の中に入れておくとお金が貯まる」という風習が残されている。
自然が多く残された玉川の丘では、エノキやケヤキなどの樹上を飛び回る姿が見られる。7月後半には何匹も集まって飛ぶ姿も。幸運にも捕まえられたのなら、単なる虫籠に収めては面白くない。竹ひごの籠やギスカゴ(本来はキリギリスなどの鳴き声を楽しむための伝統的な虫籠)などを使うのが趣深い。
今日も玉川の虫は、ゆめの学校の中を飛んでいく。虹色の未来に向かってさあ進め。

(農学部准教授 友常満利)
『全人』2024年6月号(No.894)より

タマムシ(玉虫)

学名:Chrysochroa fulgidissima
タマムシ科ルリタマムシ属

成虫の食草であるエノキやケヤキなどの生える広葉樹林を飛び回る。日差しの強い日によく活動し、夜間は幹の陰に潜む。卵は弱ったエノキ、サクラ類などの樹皮の割れ目や傷跡に産み付けられる。幼虫は植栽木や果樹の害虫として嫌われる

虹色の飛翔
ギスカゴに生け込まれたヤマトタマムシ

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