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ニホンカワトンボ

ニホンカワトンボのオス(橙色翅型)

めかせる。
本種は北海道から九州にかけて分布し、弟子屈町は最北東の分布域に当たる。樹林に囲まれた清流に生息し、流域の岩や倒木上によく止まる。
(はね)の色には複数の型があり、特にオスでは行動も少し異なる。橙色翅型(とうしよくしがた)は、流域周辺に縄張りを形成してメスを待ち、他のオスが侵入すると激しく追い払う。加えて、メスが来た際はホバリングを交えた求愛行動を経てから交尾に至る。一方、無色(むしよく)翅型は明確な縄張りを形成せず、時には橙色翅型の縄張り付近で静かにメスを待ち伏せし、求愛行動も行わずに交尾を迫る。ある意味で横取り的なその行動から、sneaker male(こそ泥オス)とも称される。
さらに、外見や生態が酷似したアサヒナカワトンボという別種がおり、両種の翅の色の発現状況が生息域毎に多彩なため、形態的特徴での分類が主流であった時代は、合わせて6個もの類似・近縁種として扱われていた。宝石の如く輝く姿の影で、❝多様性❞について考えさせてくれるトンボだ。

(農学部技術指導員 横倉 啓)
『全人』2025年2月号(No.901)より

ニホンカワトンボ(日本川蜻蛉)

学名:Mnais costalis
カワトンボ科カワトンボ属

北海道から九州にかけての清流に生息。成虫の体長は50~70㎜で、発生時期は4~7月。幼虫期間は1~2年で、流水中の岩や落葉の間に潜む。成虫の体色はオス・メスともに金緑色で、成熟したオスは白色の粉を吹く。翅の色に複数の型があり、地域によって発現状況が異なる

アサヒナカワトンボのカップル
生息環境

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