12月号「玉川の教育と出版」取材メモ
いまから100年前、東京にある出版社が誕生しました。名前は「イデア書院」。現在の玉川大学出版部の前身です。
教育の理想を追い求めてやまない、玉川学園創立者、小原國芳が立ち上げたこの出版社は、7年という短い期間で、200超の刊行物を世に送り出しました。
イデア(理想)を社名として、雑誌『イデア』創刊号を 1923年1月31日発行。ペスタロッチー全集をはじめとした教育関係の書籍、『ガリバー旅行記』『こどもグリム』などの児童文学、 『国語研究書』『地理研究書』など現場の教員に役立つ参考書を次々と刊行しています。
今回、雑誌『イデア』以下、イデア書院の刊行物に広く目を通しました。玉川学園の創立につながる、小原國芳の問題意識、意欲、宿願といった教育にかける思いがすべて盛り込まれているように感じられました。

誌面では、イデア書院を支えたひとびとを紹介する「イデアの時代」など、多面的に掘り下げています。
学術書と児童書を出版する稀有な玉川大学出版部のルーツであるイデア書院。その存在を知ることで、玉川教育のルーツもまた見えてきます。