玉川豆知識 No.78
数字で見る玉川学園① 「1,860 共同溝」
キャンパスは電線の地下埋設化(共同溝)により、豊かな自然環境、美しい景観が保たれているだけではなく、風水害、雪害などで電線が切れる心配がなく、安全対策面においても大変優れています。その共同溝の長さは、1,860メートルです。
1.共同溝とは
玉川学園の共同溝は昭和58年につくられました。当時は、電線の地下埋設化は大変珍しく、共同溝の設置は画期的なものでした。


共同溝では、主に学内への電気・水の供給と、ボイラーを用いた冷暖房の維持管理が行われています。電気・水や蒸気の供給は、学内のほぼ全域を網羅する地下道「共同溝」を通してなされており、園児・児童・生徒・学生・教職員等の安全に配慮され、電柱と電線のないキャンパスを実現しています。
2.共同溝の設備
電気 | 高圧6,600V、200V、100V、光ケーブル、電話線、学内火災報知配線、LANケーブル、機械警備配線など |
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給水 | 給水配管、農業用水配管 |
熱源 | 高温水配管、温水配管、蒸気配管 |
3.共同溝の見学
社会科の授業や職員研修などで、共同溝の見学が行われています。



4.共同溝は道路の下の力持ち
共同溝について、玉川学園機関誌『全人』720号(2008年9月玉川大学出版部発行)に次のような記述があります。
玉川学園正門から各部校舎へ続く道路の周辺を見回すと、電信柱がほとんどないことに気づかれるだろう。これは美観を保つためだけではない。
高圧線や通信線、パソコンの光ケーブルなどの電気配線。冷暖房のための蒸気や高温水を送る管や給排水管等の配管類。玉川学園のライフラインと言えるものが、ひとまとまりになって学内主要道路の地下約4メートルの深さに「共同溝」として埋設されているのである。
名前は共同溝だが、地下鉄線路内の空間を縦横約2.5メートルに小さくしたものと思えばよい。コンクリート壁の厚さは約25センチ。総延長は約1,860メートル。
共同溝内の各種配線や配管等は中央管理室にて24時間365日、休むことなく管理されている。共同溝につながる校舎の室内温度などもすべて制御されている。縁の下の力持ちという言葉があるが、道路の下の力持ちとでも言おうか。
共同溝内は、夏は涼しく、冬は暖かい、場所によって異なりますが、年間で平均温度が17度か18度となっています。そのため、一部、共同溝の空気の空調利用も行っています。
参考文献
白柳弘幸「玉川の丘、再発見!」(『全人』第720号 玉川大学出版部 2008年 に所収)