新年のご挨拶
令和8年 明けましておめでとうございます。

玉川学園の全人教育は、「学問(真)・道徳(善)・芸術(美)・宗教(聖)・健康(健)・生活(富)」の人間文化のすべてを一人の人格の中に偏りなく形成することを理念に掲げ、幅広く豊かな教養と高度な専門知識を身に付ける教育を目指しています。先の予測が困難なVUCAな世界で活躍していくには、真理の追究がもたらす高度な知識だけでなく、それをいかに正しく使うかといった倫理観が大切となります。全人教育の六つの価値の「真」と「善」がこれに相当し、これからの時代、さらに重要性を増していきます。
近年では、特色ある教育をより効果的に進めるために、施設・設備の整備とともに教育活動のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進め、時代に合った教育を展開しています。特に異なる分野の知識を組み合わせて、新たな価値を創造する力です。玉川学園K-12ではSTEAM教育を、玉川大学ではそれにELF(共通語としての英語)を加えたESTEAM教育を展開しています。文理の枠を超え、異分野を融合させて新たなイノベーションの創出を図る教育・研究への取り組みをさらに推進していきます。
さて、昨年11月、地元クラブであるFC町田ゼルビアが、天皇杯において初優勝を成し遂げられました。
本学は2009年度より、地域連携の取り組みの一つとして、FC町田ゼルビアとの教育交流を続けてまいりました。下部リーグの時代から積み重ねてきたサッカーを通じた学びは、園児、児童、生徒、学生一人ひとりの成長へと確かな実を結び、長年にわたるパートナーシップをあらためて感慨深く感じています。こうした想いを込めて、心よりお祝い申し上げます。
現在、玉川学園では町田市をはじめとする地方自治体との地域連携を積極的に推進しています。これらの取り組みを通じて、教育の幅をさらに広げ、人材育成にもつながる持続可能な展開を図るとともに、地域への付加価値の提供や新たな社会づくりに貢献していくことを期待しています。
令和8年が皆様方にとって豊かな年となることを玉川の丘より祈念し、新年のご挨拶といたします。
学校法人玉川学園理事長
玉川学園 学園長
小 原 芳 明