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イネ

稲刈り1カ月前の農学部水田(2015年9月下旬)。品種によって草丈や稲穂の色あいが異なる。手前から2列目、K-12による稲穂(当時の品種はキヌヒカリ)が黄金色に映えていた

日本人の主食「お米」は、イネの種子(種籾)の一部分である。イネの種子(しゅし)は、外側の頴(籾殻)、子どもに当たる胚(はい)、胚の成長に必要な栄養(デンプン)を含む胚乳(はいにゅう)からなる。お米のデンプンにはアミロースとアミロペクチンの2種類があり、イネの系統や品種によってそれらの割合が異なる。

アジア東北部では、ジャポニカ系のイネがおもに栽培されている。日本のお米(うるち米)は、アミロースの割合が中程度で、多くの日本人が好む適度な粘り気をもつ。もち米はアミロースを含まず、粘り気がより強い。タイ米などのインディカ系イネは、アミロースの割合が高く、粘り気の少ないお米を作る。これらの違いは、調理・加工方法の発展とともに、多様な米食文化を生み出してきた。

農学部環境農学科では1年次の農場実習で、もち米、赤米(あかまい、あかごめ)、黒米(くろまい、くろごめ)を栽培している。半年近くにわたり、種まき(播種)から、田植え、雑草管理、稲刈り、脱穀・精米、餅つきと試食までを学科生全員が体験する。同じ水田の一部で、K‐12の児童、生徒も、水田体験や稲作体験をしている。

(農学部教授 関川清広)
『全人』2018年10月号(No.831)より

イネ(亜種、ジャポニカ)

学名:Oryza sativa subsp. japonica
イネ科イネ属

日本と中国の研究チームが2012年に栽培イネやジャポニカなど亜種の起原を、日本の別の研究チームが2015年に紫黒米の色素合成遺伝子や起原を明らかにしている

赤米(左)と黒米(右)の穂。種籾の先端に、赤米は長い芒(のぎ)を(初期は赤く、やがて黒っぽくなる)、黒米やもち米は短い芒をもつ。糠(ぬか)層に、赤米はタンニン系色素を、黒米はアントシアニン系色素を有する
もち米の穂。イナゴがつかまっている植物は、水田雑草のタイヌビエ

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