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ヤツガシラ

農場内で土の中の餌をついばむ姿

寒さもやわらぎ、鹿児島南さつま久志農場周辺のヤマザクラの花が咲くころになると、日本では珍鳥とされる、ヤツガシラを毎年のように観察することができる。
頭に大きな冠羽(かんう)と長い嘴(くちばし) 、黒褐色と白色の縞模様が特徴で、個性的な美しい姿をしている。日本でも過去に繁殖が記録されているが、通常は渡りの行程で稀に観察される程度で、その希少性の高さからも野鳥愛好家の中ではとても人気がある。
嘴を地面に突き刺し、土の中のミミズや昆虫の幼虫などを捕まえ、少し放り上げてから上を向いて餌を飲み込む。開けた草原を餌場とするため、日本では公園や農地などが餌場となり、農薬などの影響を受けやすいと言われている。
撮影のために近づいたこちらに気づくと、驚いた様子で冠羽を広げた後に飛び立ち、少し離れた木の上でこちらの様子を伺う姿には愛嬌が感じられる。さほど警戒心は強くないようで、しばらくすると、また元の餌場に戻り食事を続けてくれるので、根気があれば撮影はさほど難しくはないだろう。
食い意地の張った筆者であるが、里芋ではないヤツガシラを捕まえて食すことはないのでご安心を。

(農学部技術指導員 深澤元紀)
『全人』2019年3月号(No.836)より

ヤツガシラ

学名:Upupa epops
英名:Hoopoe
ブッポウソウ目ヤツガシラ科

ユーラシア大陸とアフリカ大陸に広く分布し、木の洞や建物の隙間などに営巣する。ヤツガシラの和名は八ツに分かれた冠羽(実際は八ツ以上ある)から名づけられ、英語名のHoopoeは繁殖期の鳴き声からつけられている。体長は25cm程度

ビニールハウスに迷い込んだところを保護
樹上でこちらの様子を伺っている

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