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ハクトウワシ

大空を舞うハクトウワシ。成鳥は頭部と尾羽が白いのが特徴

アメリカ合衆国の国鳥でもあるハクトウワシ。名前の通り頭の白い鷲だ。翼を広げると優に2mを超す。そんな巨大な鳥が大空を舞う姿に何度魅了されただろうか。
大空を悠々と飛ぶ姿を眺めていると、突如、急降下する場面に出くわすことがある。狩りの始まりだ。目当ては魚であることが多い。水面めがけて一直線に舞い降り獲物を捕らえる。自身の体よりも遥かに小さな動物をなぜそんなにも遠くから見つけられるのかと、彼らの目の良さにはいつも驚かされる。ハクトウワシは魚類を中心としつつ鳥類や哺乳類、爬虫類などさまざまな脊椎動物を捕食する。
こうした高次捕食者であるがために絶滅の危機に瀕した時代がある。過去に大量使用されたDDT(殺虫剤)の影響だ。生物濃縮の影響で体内に多量の化学物質を蓄積したハクトウワシは、繁殖率が著しく低下してしまう。DDTの製造・使用が禁止されて以降は、徐々に個体数も回復し現在は絶滅の危機から脱している。私たち人間の影響は計り知れない。そのことを肝に命じ、生き物たちとの共存について考えていくことが重要である。

(農学部准教授 關 義和)
『全人』2019年10月号(No.842)より

ハクトウワシ

学名:Haliaeetus leucocephalus
タカ科

北アメリカ大陸に広く分布する猛禽類。地域によっては春~夏か秋~冬にしか観察されないが、バンクーバー島では周年観察される。成鳥の全長は71~96cm、翼長は2mを超す大きさだが、体重は3~6.5kgと体の大きさに比べて軽い。枝で作った巣は重いと2トンにも達する

ナナイモ校地に飛来したハクトウワシ
海辺で魚を捉えたハクトウワシ

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