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アズマヒキガエル

学名のformosusはハンサムの意味。なかなかのイケメンだ

玉川学園のキャンパスの中で、私はヒキガエルに出くわしたことが一度もない。町田で生まれ育った私にとって、ヒキガエルは家の庭にも棲みついていた最も身近なカエルなのだが。小学校の通学路では車に轢(ひ)かれた無残な姿をよく見かけたものだ。ちなみに、ヒキガエルは漢字で蟇蛙とか蟾蜍と書く。車に轢かれるから「轢き蛙」ではない。
どうやら多くの両生類(カエルやイモリの仲間)と同様に、ヒキガエルの数も減ってきているようだ。写真は私の研究室で飼育している鎌倉産のヒキガエルである。玉川の仲間に加えてよいか迷っていた最中、記念体育館の近くにいたとの目撃情報が飛び込んできた。私がまだ出会っていない玉川産まれ玉川育ち(純玉? 完玉?)のヒキガエルもいるに違いないだろう。
ヒキガエルは春先のわずか数日の間だけ繁殖し、一匹の雌に雄たちが群がる姿はガマ合戦とかカエル合戦と呼ばれる。実は私が知らないだけで、広大なキャンパスの片隅で合戦が繰り広げられているのかも知れない。いつまでもヒキガエルたちがのびのびと暮らせる自然豊かな玉川学園であってほしいと思う。

(農学部教授 有泉高史)
『全人』2020年1月号(No.845)より

アズマヒキガエル

学名:Bufo japonicus formosus
ヒキガエル科ヒキガエル属

「ガマ」や「ガマガエル」の名前でも知られる大型のカエルで本州東北部に生息する。昔は民家の庭先などでも普通に見られたが、最近急速に数を減らしている。準絶滅危惧種に指定している県がある一方、本来生息していなかった北海道に進出して国内外来種にも指定されている

合戦の翌朝。池には無数の卵が産み落とされていた
春先の数日しか見られない繁殖行動「ガマ合戦」(神奈川県大井町にて)

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