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キレンジャク

クロガネモチの実をついばむキレンジャク

秋から春にかけて見られるスズメよりやや大きい鳥。ずんぐりした体で尾はやや短く、全体に灰褐色で顔は赤褐色、腰にかけては青みがかった灰色となる。頭部の羽毛は後方へ長く、逆立てると冠羽になる。目の周辺(過眼線)と喉元は黒色で、冠羽の下まで伸びている。姿、体色ともに非常に特徴的な鳥である。
英名を「Waxwing(ワックスウイング)」と言う。なぜか? 写真では見えないが、翼の白色の斑の脇に赤色の突起物があり、これがロウ(蝋)状の物質でできていることに由来する。しかし、この物質が何の為に使われているのかなど、その理由は全くわかっていない。 
通常数千羽もの大きな群れを作って行動し、春先には農耕地や市街地にやってきて庭先の残り柿や赤色の果実を盛んに食べ「丸坊主状態」にする。食べた植物の種子を糞として排泄するので、植物の自生地拡大にも一役買っている。膨大な群れが見られる年もあれば、一羽も見られない年もあり、渡来数は著しく不規則である。学園では1978年春に経塚山付近で観察されている。滅多に見られない非常に謎めいた鳥ゆえ、見つけた時の感動はひとしおである。

(農学部教授 田淵俊人)
『全人』2020年2月号(No.846)より

キレンジャク(黄連雀)

学名:Bombycilla garrulus
レンジャク科

冬鳥として北海道から九州に渡来する。繁殖地はユーラシア大陸の揚子江、ヒマラヤより北部の針葉樹林。繁殖地では空中に舞う昆虫類に飛びつくようにして採食するが、越冬地のわが国ではクロガネモチ(写真大)、ズミ、ヤドリギ、ナナカマドなどの木の実を食べる。ほぼ雌雄同色で体長は約20㎝。キレンジャクと同じ冬鳥で姿が非常に似ている種にヒレンジャクがいる。体色がやや赤みを帯び、尾の先端部が赤いので区別できる

水を飲む時も行動を共にする
キレンジャクの群れ。同じ方向を向き、等間隔で止まる習性があるようで、群れを強く驚かすと一時的に気を失ってしまうという、妙な迷信がある

(いずれも写真提供は1987年文学部教育学科卒業 田淵正人氏)

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