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ニホンヤモリ

ニホンヤモリの横顔

玉川大学内の蜂場でミツバチの巣箱を片付けていると、巣箱の中にニホンヤモリがいることがある(写真左)。こちらも驚くが、ヤモリの方も緊張しているようで、しばらく不動の状態が続く。観察を続けると、やがて緊張がほぐれ、ヤモリは自分の目を舌で舐めたり、体色を変えたり、ゆっくり歩き出したりする(写真下右)。 ヤモリは漢字で「家守」と書く。家の中にいる小さな昆虫を捕食し、家をきれいに保ってくれるからであろうか。ミツバチの空巣箱の中にも小さなハエやガ、ゴキブリなどがいるので、それらを捕食してくれるのであれば、「家守」に違いない。 ヤモリは垂直の壁や窓ガラスを滑り落ちることなく、自由自在に動く(写真下左)。その秘密は指先にある多数の微小な剛毛にあり、その剛毛の束が接地すると接地面積が大きくなり、壁に張り付くことができると考えられている。このようなヤモリの特殊能力をまねて、 「壁歩きロボット」の開発が試みられている。生物の性質や能力を模倣して生まれた技術をバイオミメティクス(生物模倣)と呼ぶが、ヤモリはその先駆けとして名の知 られた代表選手である。

(農学部教授 佐々木 謙)
『全人』2022年7/8月号(No.873)より

ニホンヤモリ

学名:Gekko japonicus
ヤモリ科ヤモリ属

夜行性の爬虫類で、日本に広く分布するが、日本固有種ではなく、ユーラシア大陸からの外来種であると考えられている。英名はJapanese geckoで、ヤモリのことをgeckoと呼ぶが、「ゲッコー」と鳴くわけではなく、「ケッケッ」と鳴く

窓に張り付くヤモリ。指先は剛毛の束でひだ状になっている
ミツバチの巣箱内のヤモリ。光にあたると体色が明るくなる

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