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ニホンカモシカ

森林内で対峙するニホンカモシカ

日本の固有種で、国の特別天然記念物にも指定されているニホンカモシカ。国交友好としても重要で、ジャイアントパンダ提供の返礼として中国にもおくられている。
名前にシカがつくが、実際にはウシの仲間だ。国内でも見られるニホンジカとは異なり、雌雄ともに角(洞角:どうかく)があり、生涯生え変わることなく伸び続ける。角の根元には角輪と呼ばれる年輪が毎年刻まれるため、それを数えれば年齢を知ることもできる。
急斜面なども安定して素早く動けるように太くて短い頑丈な足を持つ。そのため、細くて長い足を日本で表現する際には、「カモシカのような足」ではなく「シカのような足」が生物学的には正しい。
かつて乱獲や生息地の破壊により幻の動物とまで呼ばれるほど数を減らした。現在もいくつかの地域では絶滅が危惧されている。一方で、一部の地域では個体数の回復とともに農林業被害が深刻化し、積極的な管理も求められている。
カモシカとの軋轢(あつれき)を解消していくとともに、再び幻の動物と呼ばれないよう、それぞれの地域の状況にあわせて保護と管理を適切に実施していく必要がある。

(農学部准教授 關 義和)
『全人』2022年10月号(No.875)より

ニホンカモシカ

学名:Capricornis crispus
ウシ科

本州、四国、九州に分布する鯨偶蹄目。現在、4地域の個体群が環境省レッドリストの「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されている。神奈川県箱根町では明治時代には絶滅したと考えられていたが、2017年以降、玉川大学箱根自然観察林において生息が確認されている

ニホンカモシカのため糞
同じ鯨偶蹄目(くじらぐうていもく)に属するニホンジカ

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