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カナダカケス

スプルースの枝先に止まる

バンクーバー島の山間を歩いているときに目の前を横切って飛ぶかわいらしい鳥で、Grey jay, Whisky jack, Camp robberなどの愛称で呼ばれている。カナダ全州に分布しており、2016年に国鳥に選ばれた。餌は果実や昆虫、小型ほ乳類など多岐にわたり、他の鳥の雛も捕食する。人工的な食料も利用し、トレッキングを楽しむ人たちに餌をねだったり、かすめ取ったりするので、Hardy songbirdとも呼ばれる。前述のCamp robberもしかり。ユニークな愛称であるWhisky jackはどこから来ているのかというと、お酒とは関係なく、北米先住民のアルゴンキン族の神話に登場するWisakedjakが語源であり、本種は吉兆と危険への警告をする者として敬(うやま)われている。この鳥は貯食することでカナダの厳冬期を乗り切る。粘い唾液に種子や果実、キノコ類を絡めて、積雪深よりも高い位置の樹皮裏に貯食するが、賢い鳥なので隠し場所は完璧に記憶している。
国際自然保護連合の保全状況では低危険種であるが、ご多分に漏れず、南部では温暖化の影響を受け減少している。山歩きの楽しみの一つが失われてしまわないようにしたいものである。

(農学部教授 南 佳典)
『全人』2023年4月号(No.881)より

カナダカケス

学名:Perisoreus canadensis
英名:Canada jay
スズメ目カラス科

北米に広く分布し、分布地で9 亜種に分類されている。高標高の針葉樹林帯が主な生息域であるが、低山帯にも現れる。尾羽が長く、全体長は30cm程度である。性的に二型ではないが、雄は雌よりわずかに大きい。他の鳥類、とくに捕食者の鳴き声を模倣することがある

餌がなくても手を伸ばすと止まりに来る
丸っこく愛らしい姿

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