3月号特集「AI時代の知性」取材メモ

AI(人工知能)が人間の仕事を奪う、人間を超える――ひところそんな話題がメディアを賑わせました。
編集の仕事はどうなるのだろうと思った『全人』担当ですが、今回の『全人』3月号では、私たちの社会に今後ますます浸透するであろうこのAIを軸に、人間の知性について考える特集を組みました。

玉川大学の先端知能・ロボット研究センター(AIBot研究センター)では、AIとロボットの研究を進めています。巻頭は、同センター主任の岡田浩之教授と、領域横断的に哲学の探究を行い、『人工知能に哲学を教えたら』の著作も持つ文学部・岡本裕一朗教授の対談です。AIがいかに人間の可能性を拡張するのか、人間の知性の奥深さとは……。異分野の二人が存分に語り合った対談、ぜひご一読ください。

対談の場に同席して感じたのは、「人間対AI」という二項対立的な考え方は不毛であるということです。最前線の研究者の視点を知ると、世のAIを見る目の偏りに気づかされます。

「仕事」におけるAI脅威論については、雇用ジャーナリストの海老原嗣生さんにインタビュー。その虚実とAI時代に仕事をする上で必要な心構えを明らかにしていただきました。

「AIが職業のヒエラルキーを上層から崩していく」という指摘には、非常に納得する思いでした。

第31回山本周五郎賞、第38回日本SF大賞を受賞した新進気鋭の小説家、小川哲さんには、AI時代の人間の役割を伺いました。「ストーリー」で人間とAIを読み解く小説家の視点にご注目ください。

さらにK-12でロボットの研究に取り組む生徒たちが工学部・大森隆司教授を訪問。「未来についてのQ&A」と題して、私たちの未来像を探りました。シンプルな問いが、これからの世界を明らかにします。