8月号特集「哲学との出会い」取材メモ

玉川学園・玉川大学の根幹には哲学があります。

それは京都帝国大学の哲学科に学んだ創立者小原國芳が「真の敎育者たる資格の爲に哲學を有することを要求する」と述べていたことからもわかります。

コロナ禍を背景に、一カ月先をも見通せないような状況です。ここで求められるのは、自ら思考し、本質を見抜く力ではないか――そんな問題意識から、「哲学」をテーマに特集を構成しました。

特集の冒頭では、『いま世界の哲学者が考えていること』など、多くの著作で哲学の魅力を平易に語ってきた岡本裕一朗名誉教授とともに、新型コロナウイルス感染症、AI(人工知能)、古典を学ぶ意味など今日的な課題や学びにかかわる問いへの答えを探ってみました。

今回の取材で印象的だったのは、創立者が学生時代にとっていた「ノート」(本学の敎育博物館所蔵)を閲覧したことです。

写真は「仏教教理」の講義ノートですが、誌面では哲学者・朝永三十郎(物理学者・朝永振一郎の父)による「西洋哲学史」の講義でとったものと推測されるノートを紹介しました。

いずれも筆跡や書き込まれた内容から、哲学を学ぶ創立者の姿が想起されました。

(博物館の担当者に手袋装着のもとページを繰ってもらい、閲覧しました)

佐久間裕之教授(教育学部・全人教育研究センター)には、こうした学園史にかかわる資料を背景に、「哲学」を軸に築き上げられた玉川の学風について解説してもらいました。

(写真は玉川大学第2代学長を務めた宗教哲学者・波多野精一の没後、寄贈された蔵書です)

さらに、哲学を教育研究のテーマとしている教員が語る「哲学との出会い」をめぐる記事にもご注目ください。

「むずかしい」イメージを持たれがちな哲学ですが、教員の語りを通してわかったのは、哲学が意外なほどに身近なものであることです。

図書館のおすすめする「哲学にふれる本」と併せて読めば、きっと哲学にふれたくなることと思います。