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故きを温ねて 91

農学部のものづくり

農学部生産室でのアイスクリームづくりの様子。1969(昭和44)年の様子
農学部の養蜂実習。1969年

玉川のハチミツとアイスクリームは購買部でのロングセラーで、タウン誌などによく取り上げられている。ハチミツが初めて販売されたのは戦前のことで、塾生たちの労作だった。
1949(昭和24)年に新制玉川大学に農学部が置かれ、農業昆虫学担当の若手教授として39歳の岡田一次博士が着任。翌年からミツバチ研究が始まった。昆虫学研究室ではハチミツ、ローヤルゼリーなどを販売し、1968年頃からアイスクリームの製造実習も始まった。玉川アイスの誕生だ。2年後、農学部内に生産室(生産加工室の前身)が置かれ、農場の牛乳とハチミツを使ったアイスクリームの販売を始めると大好評!
2013年に国内で食品偽装が社会問題化したのを契機に学内で検討し、農学部監修として、品質管理の厳重なメーカーでの委託生産になった。現在、ハチミツ、アイスクリーム各6種が時季により扱いは異なるが、購買部に置かれている。
1929年、この地に玉川学園が開校した時、駅舎の他は校舎と教職員宿舎と数軒の住宅のみ。玉川の丘は野の香りにあふれていた。開校後、生徒たちの労作で畑が開墾され、木々が植えられた。落ち葉を堆肥として作物を育て、牛や鶏などを飼育し養蜂も行った。昨今のSDGsの先取りともいえる。
玉川の教育12信条「自然の尊重」は自然を大切にしつつ、いかに教育の場で活かすかが課題だ。その成果の一つがハチミツやアイスクリームだった。

(文=白柳弘幸 教育博物館)
『全人』2021年7/8月号(No.862)より

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