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玉川豆知識 No.172

サモトラケのニケ像

サモトラケのニケ像は戦いの勝利を祝福する女神像と言われ、現在はフランスのルーブル美術館に所蔵されています。そのレプリカであるニケ像が、「EFL Study Hall 2015」の正面玄関入ってすぐの「TAMAGOラウンジ」にあります。この像は1973(昭和48)年につくられたものです。

1.サモトラケのニケ像

サモトラケのニケ像の発見は、1863(文久3)年に遡ります。フランス領事であったシャルル・シャンポワーゾ氏が、エーゲ海北東のサモトラケ島(現在のサモトラキ島)で、胴体部分と1,118点の片翼の断片を発見。そしてこれを復元。頭部と両腕は見つかりませんでした。ギリシア彫刻の傑作と言われるこの像は、大理石製で高さは244cm。作者は不詳。紀元前190年頃の制作とも推定されていますが、制作年に関しては諸説あります。復元された像は、1884(明治17)年にフランスのルーブル美術館の「ダリュの階段踊り場」に展示されました。さらに 1950(昭和25)年に右手が発見されました。これもルーブル美術館に保管されています。

サモトラケのニケ像のレプリカ

2.新校舎のシンボルに

新しく完成する芸術学科校舎(現在の大学3号館)のシンボルとなるものを探していた小原哲郎副学長(当時)はじめ文学部芸術学科の山田貞実、蜷川泉の両先生たち。玉川の丘に勝利の女神であるニケ像のレプリカをつくっては、ということになりました。1972(昭和47)年のことです。ニケ像のレプリカは、当時の日本にはまだ数か所にあるだけでした。そこで以前から本学と関わりのあった赤木石膏像研究所に相談。当時日本でニケ像を模作する権利を唯一所有していたのがこの赤木石膏像研究所だったこともあり、制作を引き受けてくれました。そして1年後の1973(昭和48)年にニケ像が完成。その時点でまだ芸術学科校舎が完成前だったため、当時芸術学科が授業で使用していた文学部第2校舎(現在は校舎として使用されていない)の玄関に設置されました。

その後ニケ像は、1976(昭和51)年に完成した芸術学科校舎に移設されました。さらに1990(平成2)年には大学5号館(現在のEFL Study Hall 2015)落成の際に、正面玄関入ってすぐの読書室(現在のTAMAGOラウンジ)に、ブロンズ製レリーフである「アテナイの学堂」とともに飾られることとなり、再び移設されました。現在もその場所で、勝利の女神として学生たちを見守り続けています。

サモトラケのニケ像のレプリカ

参考文献

  • 『玉川学園の教育活動 玉川大学の教育活動(2007~2008)』 玉川学園 2007年

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