「アフターコロナ」時代の経済の行方と経営学部国際経営学科「マーケティング戦略コース」で学べること(後編)

2021.11.09

マーケティングを自分の課題として捉え直すために

国際経営学科マーケティング戦略コースは、顧客と製品やサービスの送り手となる企業を結びつける「マーケティング」に関する多彩な知識と実践的なスキルを修得するカリキュラムが編成されています。

木内准教授、神谷准教授

ブランド展開や広告・宣伝にも関わるマーケティングは学生に人気の高い分野ですが、神谷准教授、木内准教授ともに、学生にマーケティングの本質を理解してもらうためには教える側の工夫が必要だと考えています。それはほとんどの学生が消費者であっても、商品やサービスを送り出す側である企業活動の経験がないので、マーケティングを自分の課題として捉え直すことが難しいからです。授業やゼミを通して知ったマーケティングの知識や理論が現実のマーケットでどのように活かされるのか……授業やゼミでは、それを実感できる様々な試みが行われています。

例えば2年次の「専門基礎ゼミナールA」では、自分たちが学ぶ玉川大学経営学部のマーケティング活動の一環として、学生がオープンキャンパスの来場者に配布するノベルティグッズ開発を手がけました。ターゲット(高校生・受験生)を意識した商品企画やデザイン・製作発注といった商品を顧客に届けるまでのプロセスを疑似体験しました。

これまでの製作過程はこちらから

神谷准教授の「消費者行動論」では、消費行動の理論的側面を学ぶために、商品・サービスの人気回復について考えました。「たとえば一時は集客に苦労していたユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)がどのように来場者数をV字回復に持ち込んだかなど、ドラマチックな実例を参考にしながらマーケティングの役割を実感として理解してもらうようにしました」。

木内准教授の2020年度のゼミナールでは、新型コロナウイルス感染拡大の中で各国首脳がどのように感染症対策に取り組んだかを学生が調べ、経営学の視点からそれぞれのリーダーシップのあり方について考察したそうです。その時代に起きていることを素材に、人間の心のあり方について考えることこそ、経営学やマーケティングの原点と言えるのかもしれません。

また、マーケティング戦略コース3年次のカリキュラムには「産学連携マーケティングゼミナール」が設けられています。これは実在の企業から与えられた課題に基づいて、学生のグループが商品やサービスの企画を提案するプロジェクト。約半年間にわたって市場調査を踏まえた商品やサービス立案を行い、企業の担当者にプレゼンテーションします。これまでに株式会社日比谷花壇(フラワーショップ・イベントプロデュース等の展開)、株式会社ミキモト(宝飾品の製造・販売)、オルビス株式会社(美容・化粧品の製造・販売)などの企業にご協力をいただきました。

英語のMarketingと日本語のマーケティングは違う?

マーケティング戦略コースでは国際経営学科共通の「Dual Language Program (DLP)」により英語と日本語の両方の授業が開講されています。これにより専門の学修と同時にグローバル・ビジネスシーンで求められる実践的な英語力と国際感覚を磨くことができるわけです。木内准教授の今年度のゼミナールでは、英語文献を参考にしながらバーチャル企業を運営する経営シミュレーション演習を行いました。
「『外注』と『アウトソーシング(Outsourcing)』は必ずしも同じ意味とは言えません。英語文献を通して英語という切り口で経営やマーケティングを考えると、日本語とは異なる発想や視点が生まれます」(木内准教授)

神谷准教授のゼミナールのテーマはずばり「グローバル・マーケティング」。日本企業の海外展開や日本における外資系企業のマーケティングについて、英語文献や実際の企業を比較しながら研究を進めていきます。
「日本語のマーケティングと英語のMarketingでは、それぞれアプローチが異なります。グローバル・マーケティングを学ぶためにDLPの学びは欠かせません」

現代のマーケティング研究は、単に企業の利益向上を図るためだけではなく、新しい価値の創造を通して未来への夢を語るポジティブな学問分野です。今や多くの企業がSDGsを経営の重要指標としているように、ビジネスにおけるマーケティングも、多くの人々が幸福を追求できる持続可能な社会を実現することが大きな目的となってきています。最後にポストコロナ時代にマーケティングを学び、ビジネスの世界で活躍することになる若い世代へのメッセージをいただきました。
「ポジティブな気持ちで時代の変化を楽しみ、柔軟に対応できるマインドを養ってほしい。若い世代が創る未来に期待しています」(神谷准教授)
「マーケティングを学ぶことは、人の心を学ぶこと。玉川大学の4年間で専門性と共に豊かな人間性も磨いてください」(木内准教授)

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