国際教育・交流支援スタッフ(通称:TAMAGOスタッフ)の認定式が行われました
玉川大学国際教育センターは、キャンパス内で展開する国際教育・交流への参加や学生スタッフとして活躍することに興味のある学生を対象に、任意で登録できる仕組みとして「TAMAGOスタッフ」を2016年秋に立ち上げました。TAMAGOスタッフの ”TAMAGO” は、”Tamagawa Global Opportunities(玉川におけるグローバルなチャンスや機会)”の頭文字で、玉川における様々なグローバルなチャンスや機会を提供しながら、グローバル人材の『卵』として学生達を育てていくことを目的としています。
TAMAGOスタッフは、玉川大学の学生・大学院生であれば誰でも登録できます。
現在、登録している学生は93名(2017年度)。国際教育・交流などに興味のある学生、国際的なキャリアを視野に入れている学生、英語で国際交流をしたい学生、伝統芸能(茶道、書道、箏曲など)を世界に発信したい学生、留学後にも語学や文化に触れる機会を持ちたい学生など、色々な興味や特技を持った学生が登録してくれています。
これまでの主な活動について紹介すると、2016年10月に開催されたUNHCR写真展「NOWHERE PEOPLE: THE WORLD'S STATELESS-世界の無国籍者たち-」では、展示準備・撤収作業をTAMAGOスタッフが担当しました。2017年1月に開催された「玉川-Harvard Glee Club 音楽交流2017」の文化交流プログラムでは、グループごとのアテンドやコンサート・ホールでの受付・誘導、更にハーバード大学の学生でもあるメンバー達とのディスカッション・プログラムの企画・運営およびホームステイのホスト・ファミリーなど、多岐にわたって活躍しました。
2017年11月に開催されたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員との教育プログラム では、コンサートホールでの受付・観客誘導・メンバー誘導をはじめ、ポスター・チラシの題字の担当など、それぞれの特技でプログラムを支えました。このように、キャンパス内で展開される国際教育・交流の情報および活躍する機会の提供はもちろんですが、国際機関や大使館などの情報も提供しています。たとえば、在日米国大使館主催の「アメリカ留学EXPO 2017」の通訳ボランティアに応募し、採用されたTAMAGOスタッフは2名います。このように自主的な活動を通して、キャリアにも役立ていくこともできます。なお、登録は、各学部校舎に募集ポスターが掲示されていますが、国際教育センターのホームページから登録できます。
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TAMAGOスタッフのロゴ
制作:芸術学部芸術教育学科4年 篠 まりな さん
玉川大学・玉川学園のスクールカラーである紺色とエンジ色を使用。
デザインのポイントは、卵の殻が割れかけているところで、学生たちが卵の中から自身で殻を突き破っていくことを表現しています。これは自らの力で外の世界にチャレンジしていくグローバル人材の卵(TAMAGO) というメッセージを込めています。 -
TAMAGOスタッフの募集ポスター
制作:教育学部教育学科4年 駒田 陸さん
芸術学部芸術教育学科4年 篠 まりな さん
掲示した時に分かりやすく、且つ必要な情報を伝えられるか、掲示板や白色の壁面でも目立つことなどにも配慮し、複数回デザインを作り直しました。中央の白抜き部分も卵を表し、枠からはみ出したメッセージは、既存の枠組みには収まらない、無限の可能性を秘めた卵をイメージさせるよう工夫しています。
1月18日(木)、貢献した学生を称える「平成29年度 TAMAGOスタッフ認定式」が行われました。最初に、国際教育センターの松本博文センター長から、「学内でできる国際教育の機会を利用し、活躍されたみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。この経験を生かし、これからも頑張ってほしいという願いを込め、認定証を授与します。全員4年生ですが、卒業しても玉川とのつながりを大切に、さらには国際的な分野でも活躍してください」と、これからを期待するメッセージを寄せました。
はじめに授与されたのは、芸術学部芸術教育学科4年 篠 まりなさんです。篠さんは、芸術教育学科の一期生で、TAMAGOスタッフのロゴの制作デザインに取り組んでくれました。松本センター長より、認定証とTAMAGOスタッフのロゴがプリントされたトートバックを記念品として授与されました。続いて、教育学部教育学科4年江藤 萌美さんです。江藤さんは、今年度「ベルリン・フィル」との教育プログラムで、リーダーとして活躍しました。3人目は、教育学部教育学科4年藏本 由依さんです。藏本さんは、前出の江藤さんと同じく「ベルリン・フィル」で、副リーダーを務めました。最後に、教育学部教育学科4年駒田 陸さんです。駒田さんは、TAMAGOスタッフの学生募集ポスターの制作に取り組みました。教育学部の3人は、前年度行われた「ハーバード・グリークラブ」との教育プログラムや「UNHCR写真展」にも参加し、これらの活動も評価の一つにつながっています。
最後に記念撮影を行い、認定式は終了しました。国際教育センターが核となり、自分たちがいる場所を国際化する取り組み。TAMAGOスタッフは、こうして集まった学生たちの志によって、学部を超えた学びの場となっています。
認定式で喜びの感想を聞きました。
芸術学部芸術教育学科4年 篠 まりなさん
TAMAGOスタッフのロゴを制作するチャンスを、芸術学部の中島千恵先生からご推薦いただき、国際教育・交流の活動を学内で行っていることを知りました。
ロゴの制作要件は、「すぐ目につき」、「取り組み内容がわかるデザイン」というもの。さらに「タマゴの形」と“Tamagawa Global Opportunities”という言葉も入れる必要があり、はじめは全体のバランス調整に苦労しました。出来上がったデザインは、国際教育センターの職員のみなさんに確認していただき、文字フォントや大きさ、色など数回の修正を経て、この形に決まりました。卒業後はデザイン関係の仕事に就きますが、この取り組みからクライアントと制作者との関係を学ぶことができ、とても良い経験になりました。
教育学部教育学科4年江藤 萌美さん
在学中にアメリカのオレゴン大学に6か月留学するSAEプログラムに参加しました。留学の前後を含め、国際教育センターにいろいろとサポートいただき、帰国後、TAMAGOスタッフ募集を知り、活動への参加を決めました。
卒業後は、外国語活動に積極的な自治体で小学校の先生になります。今回の活動を通じて、言語だけではなく、文化や考え方にも触れることができ、この実体験を子供たちに伝える教育を展開したいと考えています。
教育学部教育学科4年藏本 由依さん
私は、短大から編入して玉川大学へ入学しました。短大の時も国際協力に興味があり、サークルを通じて活動しましたが、自身の力で情報収集することが大変でした。玉川大学に入学し、学内の教育プログラムで海外の方と交流する機会にも恵まれ、積極的に携わることができました。一番の印象は、ベルリン・フィルの演奏者の方々とお話しができたことです。当日は誘導担当でしたが、通常は接することが難しい方々で、とても貴重な体験になりました。
教育学部教育学科4年駒田 陸さん
自分は、他の学生と違って、国際的な活動への参加経験がなく、英語もあまり得意ではありません。国際教育センターの副センター長でもある大谷先生のゼミで、この活動を聞き、将来的にもこのような経験が必要と考えて参加しました。はじめは先生に勧められ、UNHCR写真展に取り組みました。今まで知らなかった無国籍の方達の待遇や環境を知ることができ、同時に充実感も得られました。その後も「ハーバード・グリークラブ」との教育プログラムに参加したり、「TAMAGOスタッフを募集するポスター」を作ったりと、自らアクションを起こせるようになりました。国際的な経験だけでなく、自主性も身についたと思います。