「ELF Study Hall 2015」セルフスタディーゾーンの黄色い壁のメッセージ。ELFプログラムがめざす教育の本質を示す言葉を述べたウイドウソン教授ご夫妻が来訪されました

2019.02.27

ELFプログラムの学びの場「ELF Study Hall 2015」にあるセルフスタディーゾーンは、建物の開設以来、自学自修の場として多くの学生に利用されています。そして、このゾーンの一番奥にある黄色い壁には、1970年代より世界の応用言語学の中心を担ってきたヘンリー・ウイドウソン(Henry Widdowson)教授(ウイーン大学名誉教授)が、1994年に書かれた論文 “The Ownership of English”(英語の所有者)の一節が書かれています。

“Real proficiency is when you are able to take possession of the language, turn it to your advantage, and make it real for you.”

(本当の語学力とは、あなたがその言語を所有し、自分のために使って、それを自分にとって現実のものとすることである。)

これはELF Study Hall 2015の開設にあたり、小原芳明学長から小田眞幸ELFセンター長に、建物のシンボルとなるような言葉を要望されたとき、迷うことなくウイドウソン教授の学会での発表を思い出し、前述の論文の中からELFプログラム、そしてELFセンターに相応しい一節として、ウイドウソン教授ご本人に選んでもらったメッセージです。

そのウイドウソン教授とバーバラ・サイデルホッファー(Barbara Seidlhofer)教授ご夫妻(お二人ともウイーン大学教授)が、1月下旬、上智大学、早稲田大学などでの講演のために来日され、忙しいスケジュールの合間を縫って本学ELFセンターをご訪問されました。

小原学長、小田センター長との歓談が行われ、その後、ELFセンター・ラウンジにて、玉川大学の教職員や学生を対象に、この黄色い壁のメッセージについてエピソードを語っていただきました。ウイドウソン教授は、「玉川大学には、ベートーベンの像もあり、自分の言葉が同じキャンパスの中にあることは大変名誉なことです」と述べられました。一方、サイデルホッファー教授は、論文のもとになったアメリカの学会でのウイドウソン教授の発表時の様子にふれ、「当時はネイティブ・スピーカーの英語を学ぶことが当たり前だったので、罵声が飛んで物を投げられるのではないかと心配しました」などエピソードを紹介してくれました。小田センター長からは、「その1994年の学会で教授の講演を直接聞き、以来20年間、ずっと心の中に残り続けていた言葉こそが、ウイドウソン教授が選んだ一節で、黄色い壁のメッセージとなりました。」と説明がありました。

そして長い間、ELFの研究を通して同教授と関わりのあったサザンプトン大学のジェニファー・ジェンキンス(Jennifer Jenkins)教授の下で、博士課程を修了した文学部英語教育学科の鈴木彩子准教授とELFセンターの石川友和助教を交えた討論会が行われました。前述のジェンキンス教授は、サイデルホッファー教授と並ぶELF研究の第一人者でもあり、同じく玉川大学にも来園されたことがあります。この会に参加した学生や教職員からも、さまざまな質問や意見などが寄せられ、双方向のやり取りが続く中、瞬く間に時間が過ぎ、最後に両教授を交えて黄色い壁の前で記念撮影を行いました。

このように、ウイドウソン教授とサイデルホッファー教授の来訪は、本学教職員および学生にとって意義がある貴重なひと時となりました。教授の論文の一節、「言語を自分のものとし、自分のために使い、自分にとって現実的なものにすること」。これはELFセンターから、ELFプログラムを学ぶ学生たちへのメッセージでもあります。多くの学生が、このメッセージをよく理解し、英語を「自分のもの」にできることを期待しています。

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