芸術作品から得たインスピレーションで、歌を創作。STREAM Hall 2019竣功式に向けて玉川学園4年生が取り組む「翼の歌プロジェクト」。

2019.11.07

2020年春の利用開始をめざし、建設が急ピッチで進んでいるSTREAM Hall 2019。この新施設と、向かい合うUniversity Concert Hall 2016には、高等部の卒業生で芸術家の坂上直哉氏のモニュメント作品が設置される予定です。これを記念して、現在「翼の歌プロジェクト」が進行しています。これは玉川学園4年生一人ひとりが坂上氏の作品から得たインスピレーションを基に作詞・作曲を行い、その中の一曲を竣功式で披露するという内容です。10月24日(木)には児童と関係者を集め、各自が作った曲の披露および審査会を、University Concert Hall 2016内のMarbleで行いました。

坂上氏の作品はこれまで羽田空港に設置されていましたが、ターミナル改装に伴いその役割を終えたことで、玉川学園に寄贈していただきました。作品は〈虹にむかって〉と〈虹にそまって〉の連作となっており、前者がUniversity Concert Hall 2016に、後者がSTREAM Hall 2019に設置されます。これにあたり、坂上氏からぜひ翼の歌を作ってほしいというリクエストがあり、4年生が夏休みに構想を考え、9月からの課題で作詞・作曲に挑戦することになりました。

〈虹にむかって〉
〈虹にそまって〉

児童たちは夏休み前の7月に、作品について坂上氏から直接ヒアリング。制作コンセプトにある「青い翼」はこれから夢に向かう若者を、そして「虹色の翼」は夢の実現を表現したことなどを聞き、イメージをふくらませていきました。

そして個人、もしくは3名までのグループで作詞・作曲に取り組んできました。この日の審査会では完成した61曲のうち49曲を、作詞・作曲を担当した児童自身がステージ上で歌います。

審査を担当するのは坂上氏と、卒業生で俳優の藤田朋子さん、芸術学部長で今回の審査委員長でもある小佐野圭教授、工学部長の相原威教授、そして玉川学園教育部長(K-4)の後藤健先生です。藤田さんは学友会の在校生支援の一環で審査に加わっていただいており、さらに竣功式で児童たちと一緒に、今回選ばれた曲を歌っていただくことになっています。そして児童たちも審査に参加。「歌詞を活かした曲調になっているか」、「印象に残るかどうか」、「皆で歌いやすい曲かどうか」という小佐野先生から教わった審査のポイントを参考に、審査を行います。小原芳明学園長も来場して児童たちを見守る中、審査会は始まりました。

児童たちはステージの中央に立ち、審査員に向けて曲作りでポイントとした部分や注目してほしい箇所を説明。その上で、玉川学園(1-4年)音楽担当の安倍尚樹先生のピアノ伴奏で実際に歌います。「夢」、「広い世界へ」、「仲間や家族」、「未来」、「はばたく」など、児童一人ひとりが坂上氏の作品からインスピレーションを得て表現した内容は実にさまざま。中には英語でプレゼンテーションを行うだけでなく、歌詞全てが英語という児童もいました。途中に休憩を挟みつつ、約1時間20分にわたって行われた審査会。審査員も真剣に審査するだけでなく、児童が歌う様子を終始笑顔で見守っていたのが印象的でした。

児童たちによる歌のプレゼンテーションが終わった後、小原学園長からお話がありました。「皆さん、とても良くできました。私にはとても作ることができません。ぜひ学校での思い出として、残してほしいと思います」。また坂上氏も「曲を作るのは一人ですが、歌うのは皆さん全員です。この二つは、玉川ではとても重要なことだと思います。今日はたくさんのいい曲を、本当にありがとうございます」と、作詞・作曲に取り組んだ児童たちを労いました。

そして皆で校歌を斉唱してこの日の審査会は終了しましたが、最後にサプライズが用意されていました。審査を担当した藤田さんが再度ステージに登場し、ミュージカルでも活躍されている豊かな声量で「見上げてごらん夜の星を」を独唱してくださったのです。歌の前に藤田さんは「この曲には、皆さんが作った曲にも共通する部分がきっとあると思います」と児童たちに語りかけました。そしてもう一曲、児童たちが普段から歌っている曲の一つである「丘のコスモス」を、児童たちと一緒に合唱。藤田さんも事前に練習してきてくれたそうで、竣功式での合唱の前に心を一つにして歌う、よい機会となりました。

この「翼の歌プロジェクト」では、11月にはこの日披露された曲の中から入賞曲の8曲が選ばれ、その中の1曲が優秀曲として選ばれます。そしてその曲は、2020年1月に行われるSTREAM Hall 2019の竣功式で披露されます。当日は式典出席者の前で、4年生全員と藤田さんがその曲を歌う予定です。これまでも玉川学園では日々の学園生活の中から曲が生まれ、歌い継がれてきました。この日児童たちが作った曲の中から、10年後、20年後にも皆で歌うような愛唱歌が生まれるのかもしれません。

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