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「光のサーカス」で、行き交う人に安らぎを。コロナ禍に芸術学部の学生が町田マルイのディスプレイを担当したプロジェクト型授業。

2020.12.16

「芸術での社会貢献」を通して、実践力の修得を目指している玉川大学芸術学部。その教育内容を具現化したのが、企業や行政と連携しながら創作活動を行うプロジェクト型授業「メディア・デザイン・プロジェクト」です。2018年から町田マルイ(株式会社 丸井グループ)の、クリスマスシーズンのウィンドウディスプレイをメディア・デザイン学科の学生たちが担当してきましたが、本年度も依頼があり、プロジェクト型授業として学生たちが取り組みました。

横浜線側
小田急線側

このプロジェクトは、小田急線町田駅とJR町田駅をつなぐ公共通路(ペディストリアンデッキ)に面した町田マルイの二箇所のウインドウの、クリスマス・ディスプレイを担当するというもの。「光のサーカス」をテーマに鮮やかな色彩やテント、ピエロ、動物といったモチーフを使い、ライトで照らしてシルエットを際立たせることで、サーカスの持つ非日常感を演出するというアイデアです。

指導教員の志村雄逸教授に話を聞きました。
「今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、少しスタートが遅くなってしまいました。そうした中でも約20名の学生が参加して、今回のプロジェクトが始まりました」。
10月からのスタートでしたが、大学に来られる人は通学し、来られない人はzoomを使ってのオンライン参加という形で進めていったそうです。また、志村先生がzoomで説明を行いつつ、ポスターの案をLINEで送信して確認してもらうなど、ネットを駆使してのプロジェクトとなりました。

授業の様子

今回もテーマとなるコンセプトは『町田のマルイが光り踊る。光のサーカス』となりましたが、学生からの意見で昨年までの『光』を重視した案ではなく、『サーカス』のほうに重きを置いた案となりました。作品を見た方が『サーカス』の明るい雰囲気でコロナ禍の暗い気持ちを少しでも和らげていただければという想いも込められています。

学生制作ポスター

実際にポスターでも、ゾウやピエロといったモチーフが、スポットライトのような色とりどりの光に照らされた華やかなビジュアルに。また、当初は飛び出す絵本がメインのモチーフに使われていましたが、よりサーカスらしさを演出するためにテントがモチーフとなりました。
「企画当初は絵本から飛び出すようなイメージでしたが、町田マルイの担当者でのプレゼンを学生たちが経験し、ブラッシュアップできた形が今回のものです。例年より細工の込んだディスプレイデザインになったと感じています。本年度はスケジュールがタイトだったり、学生が毎日通学できる状況ではないため、プロの手も借りたり、木工の部分を他の先生に協力してもらったりしながら進めていきました」と志村教授。LED照明のプラグラミングに関しては、業界トップといわれるカラーキネティックスジャパンに協力を依頼しました。昨年までとは状況が異なるため一部のパーツ制作をアウトソーシングすることを余儀なくされたわけですが、ある意味、学生にとってはより実社会でのプロジェクト遂行に近い体験となったかもしれません。

学内での制作の様子
現場での制作の様子

志村教授はプロジェクト型授業での学びについてこう話します。「大学での課題提出が間に合わなかったとしても、それは学生個人の責任になるわけですが、こうした実社会でのプロジェクトではチームでの取り組みですので、一人の作業が遅れて作業全体に影響が出てしまったら、大変なことになるわけです。クリエイティブな部分の追究と同時に、ビジネスとしてきちんと完結させることを、この授業では学んでもらいたいですね」。

実際にこのプロジェクト型授業に参加した3年生にも話を聞いてみました。

「企画班のリーダーを担当しました。zoomでメンバーと企画会議を行った際の、アイデアの取捨選択が大変でしたが、いい経験になりました。学科ではグラフィック系のゼミに所属しているのですが、今回取り組んだ空間デザインの知識も将来は活かしていきたいと思っています。人の心を動かすようなものを作ってみたいですね(渡辺ちひろさん)」。

デザインイメージ図

「模型班のリーダーを担当しました。オンラインでのやり取りが多い分、スケジュール管理も去年以上にしっかり行ったつもりです。私と渡辺さんは昨年も参加したのですが、ウインドウの搬入口が狭く、制作物によっては入らないこともあるといった注意点をメンバーに伝えつつ作業を進めました。個人的には、昨年小田急線側のディスプレイが後ろからみた際、配線が見えてしまっていましたが、今回上手に隠したので、その点にも注目してもらいたいですね(内山詩七乃さん)」。

制作した模型

「広報班のリーダーを担当しました。普段はルーズな私ですが、担当したメディア向けのプレスリリースの準備は締切を守るよう努力しました。ディスプレイでは人がピラミッド状につながっているのですが、ここには密になれない状況の中、人とつながることの大切さを思い出してほしいという願いが込められています。ディスプレイを見た方に、そんなことも感じてもらえたら嬉しいです(三宅祐貴乃さん)」。

プレスリリース(一部)

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、親しい人ともなかなか会えない日が続く昨今。学生たちは今回のプロジェクトを企画する際、「コロナ禍でも、街を行き交う人に少しでも心安らいでほしい」という想いを込めてデザイン案を制作しました。このウインドウディスプレイは、12月11日(金)から1月12日(火)まで町田マルイに展示されます。町田にいらした際は、ぜひ足をお運びください。

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