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「タンカン・プロジェクト」の成果発表の場となった「奏學祭2023」

2024.01.10

「奏學祭」は、玉川大学ESTEAMエリアの校舎完成を記念して、農学部・工学部・芸術学部の協創プロジェクトとしてスタートしました。音楽に限らず、「唯一無二の新たな学びをみんなで奏でる」という意味を込め、用いています。

12月6日(火)「STREAM Hall 2019」アカデミックスクエアで開催された「奏學祭2023」は、工学部・農学部・芸術学部・リベラルアーツ学部の学生が取り組んだ「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」の活動報告会として開催されました。2022年度の同プロジェクトのテーマは「タンカンを玉川ブランド商品として育てよう」。タンカンは農学部南さつまキャンパスで栽培されている柑橘類です。
会場には、柑橘系の香りが漂う空間演出も加わり、さわやかな香りに誘われて、大学関係者はもちろんのこと、K-12の先生も参加。芸術学部パフォーミングアーツ学科の出井伶奈さんによる司会で奏學祭がスタートしました。

タンカンを栽培する南さつま市と玉川学園とのつながり

まず玉川学園とタンカン産地である南さつま市の「包括連携協定10周年」の紹介動画から始まりました。南さつま市坊津町久志は玉川学園創立者小原國芳の生誕地で、1978年に農学部の久志農場が開設されました。さらに創立90周年事業の一環として、2018年に玉川大学南さつまキャンパス「久志晴耕塾」を開設しています。動画では小原國芳生誕地公園の竣工や南さつま市民との交流、久志晴耕塾での教育などが紹介されました。
続いて農学部長の浅田真一教授が久志農場でのポンカンなどの柑橘類栽培の歩みについて解説。新たに取得した南向きの農地(清原園)でのタンカン栽培については、半世紀近く同地で柑橘類を栽培されてきたキャリアを有する農場主のインタビュー動画を交えて紹介しました。

大学卒業式で実装された「タンカン」プロジェクト

そしていよいよ、今回のメインテーマである4学部の学生の協働による「タンカン」プロジェクトの活動紹介です。まず小原廣幸農学部環境農学科教授が、南さつまキャンパスでのタンカン栽培を含めて農学部学生たちの実習状況を紹介し、続けて2023年2月にスタートした10名の学生による「タンカン・プロジェクト」を紹介しました。直前の1月に開催された「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」の2022年度の最終プレゼンテーションにおいて、大きな反響を得た「ガチャガチャを用いたタンカンの販売企画」を実現するために4学部10名の学生がチームを組み、カプセルに替わるタンカンの包装などに取り組みました。その結果、3月の大学卒業式の日に会場にガチャのマシンを設置し、卒業生やそのご家族から卒業記念として大変喜ばれました。

<2022大学卒業式での様子>

さらに「タンカン・プロジェクト」はより多くの人にタンカンの美味しさを知ってもらうためのブランド戦略も進め、この日はメンバーである芸術学部メディア・デザイン学科4年の吉田峻晟さんと田坂亮太さんを中心にプレゼンテーションを実施。タンカンはなかなか市場では目にすることが少ない柑橘類。学生たちは多くの人にその魅力を知ってもらうために「ブランドロゴ制作」「玉川学園が販売するという強みを生かす」「公式キャラクター“ツタンカンメーン”によるブランド戦略」などを提案しました。

吉田さんら「タンカン・プロジェクト」の中心メンバーは4年生であるため、来年はプロジェクトに関わることができません。そこで来年以降は農学部の公認団体である「園芸班」がその活動を引き継ぐことが決まっています。
最後に南さつまキャンパスで指導している深澤元紀技術指導員からの今シーズンのタンカン概況説明がありました。それによると「夏の気温が高かったため、今回の収穫は大玉サイズが多い」そうです。タンカン以外の柑橘類の生育状況や、規格外の生産物の扱いなども参加者に共有しました。

<園芸班の代表者>

オムニバス授業を超える異分野融合授業を!

最後に「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」を統括する工学部マネジメントサイエンス学科の小酒井正和教授が登壇。学生の自律性、創造性を刺激するこの学部を超えたこの授業の成果が、5年目にして「タンカン・ガチャ」として初めて“実装”された喜びを語りました。

2023年度の「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」は玉川学園が推進する「木の輪で学びの場をつなぐ「Tamagawa Mokurin Project」に関連して「玉川学園の森を有効活用するための方策を創ろう」をテーマに進めてきました。小酒井教授は「オムニバス授業を超える異分野融合授業を目指す」と語り、分野毎に異なる言語(プロトコル)を用いてコミュニケーションをとる難しさと、異分野を結びつける「ハブ」役の重要性を語りました。
さて、2024年1月17日に開催される最終プレゼンテーションでは、今回の「タンカン・ガチャ」のように“実装”される学生のアイデアは生まれるでしょうか? 期待が高まります。この最終プレゼンテーションの様子も開催後HPにてご紹介する予定です。

TOPIC 香りによる会場演出も

当日の会場には開会前から柑橘の良い香りが会場に漂っていました。これは当日A Green株式会社のご提供によるアロマディフューザーによる香りの演出で、会場には同社代表である深津恵さんも来場。アカデミックスクエアに隣接する200Bで、マンデリン、レモン、いよかん、ユズなど柑橘類の香りの嗅ぎ比べコーナーを開催していただき、休憩時間には多くの来場者が集い、それぞれ特徴的な香りを楽しんでいました。

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