『全人』2021年4月号 No.859より
2021年4月号 No.859
日常を取り戻すこと。学びを止めないこと。新型感染症が拡大し、収束の道筋が見えない2020年において、それは「挑戦」になりました。巻頭では、教育活動が大きく制限された中で、各学部が取り組んだ挑戦とその成果をピックアップして紹介します。「研究エッセイ」には農学部の深澤元紀技術指導員が「鹿児島南さつまキャンパスの1年とその仲間たち」を寄稿。現地で栽培される果樹や周辺の生き物などを紹介します。21年4月より運用開始となったCosilience Hall 2020の竣功記念にお招きした東京理科大学特任副学長 秋山仁教授の講話「数学と芸術 未来を拓く」の抄録も掲載しています。
表紙写真=沖野光佑
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異分野融合の拠点STREAM Hall 2019の竣功を目前に控えた2019年秋。「BRAIN STORMERS」の企画が動き始めました。芸術学部の有志学生が本学脳科学研究所の研究の一端を学び、作品として可視化する試みです。
年が明けて2020年1月、学生と教員が脳科学研究所を訪問し、7人の研究者から専門分野ごとのレクチャーを受けました。4月からのSTREAM Hall 2019 利用開始に合わせて展示会を行うべく準備を始めたとき、TAGの活動だけでなく私たちの生活そのものが大きく変化する事態に。「脳」をテーマに作品制作を始めた学生たちの生活も心境も、否応なく変化を求められました。脳科学と芸術の化学反応「BRAIN STORMERS」 p4
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STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)教育という言葉が最近よく聞かれます。さまざまな領域の成果を融合するとイノベーションがもたらされる。ConsilienceのConも「いっしょに」の意味ですから、いろいろな領域を融合させる点で同じですね。さらにそこに音楽や美術といった感性に関わるArtsを加えたのがSTEAMの考え方です。
未来のわたしたちに押し寄せてくるむずかしい問題は、STEAMの知識を総動員しないと解決できません。そのためには縦割りではなく、総合的に学習することが必要で、それも幼少期から教育でしっかりやるほうが良いわけです。Consilience Hall 2020 竣功記念講話抄録
「数学と芸術 未来を拓く」秋山 仁 p14
目次
- [特集]玉川の挑戦
BRAIN STORMERS
「第九」オンデマンド教材の開発
“Moonlight Sonata” LED Lettuce
ロボットの多様性を活かした継続の力とイノベーション
演劇・舞踊教育の挑戦
Consilience Hall 2020 Floor Guide
故きを温ねて 88 「開拓者たれ!」…白柳弘幸 - Consilience Hall 2020 竣功記念講話抄録
数学と芸術 未来を拓く 秋山 仁 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- HISTORY OF TAMAGAWA
礼拝堂 献堂から90年 - 研究エッセイ
鹿児島南さつまキャンパスの1年とその仲間たち…深澤元紀 - 数字でみる玉川 16 玉川と「第九」
- 玉川玉手箱 31 ホンモノに触れる…植田敏允
- 玉川発見伝 30 メーカーズフロア Part2…モリナガ・ヨウ
- K-12 海外交流校レポート 番外編
カナダ 玉川学園ナナイモ校地 - Teaching@Tamagawa 18
Why do you study English ? …Tomokazu Ishikawa - 教育探訪 17 調べる力を問う入試…中西 茂
- キャリアナビゲーション ’20
THK株式会社 谷口純也さん+就活Q&A - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 189 『からだにおいしい野菜の便利帳』…島田温史
- 教育博物館館蔵資料紹介 341 「小學体操の圖」…柿﨑博孝
- 玉川の仲間たち 「ブロッコリー」…奥崎文子