『全人』2022年3月号 No.869より
2022年3月号 No.869
新型コロナウイルス感染症拡大により、オンラインの授業や行事、海外留学・研修、インターンシップなどが定着し、三密を回避する教育研究活動が日常となりました。巻頭は「玉川の輝き2021」をテーマに、制約の多いコロナ禍においても、ひときわ輝いた児童・生徒・学生・教員を特集。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開閉会式アナウンサーをつとめた、卒業生の関野浩之さんにもお話をうかがいました。「研究エッセイ」はリベラルアーツ学部の山田亜紀助教が「STEAM教育の現場を見る」と題して、海外の事例、実践などを報告。「令和3年度 礼拝献金についてのご報告」も掲載しています。
表紙写真=岩崎美里

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5年生対象の「SDGsの学習」で根木絢未さんがプレゼンテーションした手洗いロボットを、学友会副会長の佐藤茂さんが代表取締役をつとめる代田橋製作所で試作。学友会を通して卒業生と在校生の協働が実現した
卒業生と在校生は、歳がいくつ離れようが兄弟なんだと、オヤジさん(創立者小原國芳先生)に教わりました。だから私にとっても下は弟、妹。上は兄貴や姉貴なんですね。
私の仕事では扱う素材や部品が常に新しくなり、変化に対応する力と柔軟性が求められます。玉川の丘も私たちが学んでいた頃とは大きく変わりましたが、どちらも未来へと進んでいくためには必要なこと。一方で、理念や理想など大切な部分は変わりません。
いま玉川で学んでいる弟や妹たちの「一画多い夢」が叶うよう、たくさんの兄貴や姉貴が見守っています。SDGsの学びから広がる 玉川っ子の連携
「歳がいくつ離れていても玉川っ子は兄弟、姉妹」
学友会副会長 佐藤 茂 p4 -
2019年に筆者が参加したカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のサマープログラム(パンデミック以降はオンラインで開催)
メディア・アートのフェスティバルであれ、高校生対象のサマープログラムであれ、玉川大学の授業であれ、STEAM教育の実践をつぶさに検証すると、根幹に共通するものが見えてきます。それは異分野をただ知識として教えるものではないということです。子どもや学生が多様なものの見方を学び、対話を通して異なる考え方を共有する。それが重要なのです。
リンツのアルスエレクトロニカ・フェスティバル、UCLAのSciArt Lab+Studio、玉川大学のIntroduction to Japanを通して、私は専門を異分野の人たちに説明して理解してもらうこと、そして相手の専門の話を傾聴し、学ぶことは、研究の上でも非常に有益であると実感しています。これからも世界のSTEAM教育の実践に学び、玉川大学での実践に関わり、その恩恵を分かち合いたいと考えています。研究エッセイ「STEAM教育の現場を見る」
山田亜紀 p24
目次
- [特集]玉川の輝き2021
玉川っ子の連携 Primary Division 5年生 × 卒業生
食品化学とプログラミング K-12 サイエンスクラブ
コロナ禍の学外演劇・舞踊公演 芸術学部 大島公演
オンライン・インターンシップ 観光学部 3、4年次研修
米国大使館主催プログラム 経営学部3年 山本真由さん
叱るロボット
の開発 工学部、芸術学部 有志学生
ミトコンドリア愛 農学部 肥塚信也教授
つくる
玉川の実践 ガラス工房/木のオモチャ/弟子屈農場のブドウ
故きを温ねて 98 「それは2人の生徒から始まった」…白柳弘幸
卒業生インタビュー 関野浩之 アナウンサー - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 令和3年度 礼拝献金についてのご報告
- 研究エッセイ
STEAM教育の現場を見る…山田亜紀 - 研究室訪問 10 農学部 吉村義隆
- ものづくり図鑑 5
教育学部 濵田英毅ゼミ 社会科3D教材 - 数字でみる玉川 20
玉川学園前駅 1日平均乗降人員 - 玉川玉手箱 35 あの頃の私と…小原一仁
- 教育探訪 21 大人になるということ…中西 茂
- キャリアナビゲーション’21
NPO法人プレーパークせたがや 豊田 陸さん+就活Q&A - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 199 『インテリアと日本人』…菊地芳子
- 教育博物館館蔵資料紹介 351
「演奏会プログラム G.プッチーニ作曲 オペラ
《Madama Butterfly》(蝶々夫人)」…栗林あかね - 玉川の仲間たち 「アーティチョーク」…飛田有支