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『全人』2023年1月号 No.878より

2023.02.15

2023年1月号 No.878

金融、製造、農林漁業、物流、医療など、生活に身近な多くの分野で人工知能(AI)の導入が進んでいます。AI技術がより拡大・浸透する未来をみすえて、玉川大学が2021年度にスタートさせた「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」を特集。担当教員と学生のインタビューにくわえて、「保育」「農業」「計算知能」「心理学」の分野で、データを活用した本学教員の研究内容を解説します。3年ぶりに対面で開催された「玉川大学コスモス祭2022」を写真で振り返るとともに、2021年度につづいて開催され、最先端のフルコンサートグランドピアノが披露された「奏學祭2022」を紹介します。
表紙写真=岩崎美里

  • 文理を問わずAIの現状を理解し、人間とAIのかかわり方などを学ぶ「数理・データサイエンス・AIリテラシー」の授業。対象は全学部の学生。授業では各自がパソコンを持参し、受講と演習を繰り返し行う

    今やDS(データサイエンス)やAIは専門家だけのものではなく、すべての人の日常にかかわりつつあります。データに基づいた課題解決や意思決定の助言のほか、AIの優れた技術の重要性は増していくでしょう。
    社会の変化にともない、これからは教養としてAIを学ぶことが必須になります。この学びを知識で終わらせず「知恵」へと発展させるためには、論理的、批判的、多角的、仮説的といった側面を持つ「思考」もまた大切な要素です。
    「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」では、DSやAIの活用事例などとともに、倫理的な知識もさまざまな角度から学びます。教養として身につけ、学生が将来、社会で付加価値として生かせることをめざしています。

    「DSとAIを教養として学ぶ意義」
    脳科学研究所 武藤ゆみ子 p5

  • 学問分野を超えた研究「渋滞学」を提唱した東京大学 西成活裕教授。講演では、学問を縦に深掘りして専門性を身につけ、同時に分野横断で幅広く学ぶ「T字型人間」を目指してほしいと学生たちに訴え、講演後は多くの質問が寄せられた

    車の渋滞のほとんどは緩やかな上り坂で発生します。勾配に気づかないままアクセルを踏まずにいると、だんだん速度は落ち、後続の車は前の車を見てブレーキを踏みます。小さな渋滞が生じ、間を詰めることで動きが止まり、長く伸びる渋滞になるわけです。
    日本の高速道路の渋滞の7割がこのメカニズムで起こっています。「1キロあたり25台」から考えると、車間距離は約40メートル。すなわち混んできても道路の白線が前の車との間に2つ見えるように車間を調整しながら走れば、渋滞しないことまでわかっています。これは警察庁と高速道路で共同実験を行って確かめられたことです。
    車間を詰めて延々と渋滞をつくってCO₂を排出し、環境を汚染するのか、ほんの少しゆっくり進むことで、それを回避するのか。車間距離をとることで、社会的にも大きな影響が生じる可能性があることが発見できたのです。
    「一つのことしか知らない人は何も知らないのと同じ」。私の好きな言葉です。一つのことをやっていると専門家になった気がしますが、他のことも知らないと、物事を相対化して見られなくて、結局それは何も知らないのも同然です。

    工学部設立60周年記念講演 抄録
    「渋滞のサイエンスと社会実践」 西成活裕 p24

目次

  • [特集]データを読む
    「データサイエンス」と「人工知能」を学ぶ
     脳科学研究所 武藤ゆみ子
    学生たちに聞きました
     芸術学部/農学部/工学部/経営学部
    【保育】ドキュメンテーションは保育の質を向上するための記録
     教育学部 岩田恵子
    【農業】衛星データを活用して稲の収穫適期を探る
     農学部 小林祥子
    【計算知能】工夫と洞察をくわえて問題の「最適解」を導く
     工学部 折登由希子
    【心理学】インタビューとアンケートから人間の多面性を描き出す
     リベラルアーツ学部 宇井美代子
  • TAMAGAWA GAKUEN NEWS
  • CAMPUS TOPICS 学友会フレンドシップコンサート
  • CAMPUS TOPICS  中高生脳科学教室
  • 玉川大学コスモス祭2022
  • EDUCATION REPORT
    6~8年生 特別教育週間 COSMOS WEEK
  • EVENT REPORT
    奏學祭2022 SPIRIO r PIANO ―その魅力と可能性―
  • 講演抄録 渋滞のサイエンスと社会実践…西成活裕
  • 史料は語る 6 「一日不作 一日不食」…白柳弘幸
  • 教育探訪 25 議論の作法は学んだか…中西 茂
  • 研究室訪問 18 リベラルアーツ学部 立野貴之
  • キャリアナビゲーション’22
     古座川ジビエ 山の光工房 小川志緒莉さん+就活Q&A
  • 学園日誌…小原芳明
  • Book Review 208 『人徳の研究』…髙城宏行
  • 教育博物館館蔵資料紹介 360 「平櫛田中筆蹟」…菅野和郎
  • 玉川の仲間たち 「サツマイモ」…飛田有支

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