『全人』2023年11月号 No.887より
2023年11月号 No.887
「私の愛読書」特集では、玉川学園・玉川大学の教員が選んだ推薦図書を紹介。巻頭インタビューでは、ノンフィクション作家の稲泉連さんに、影響を受けたノンフィクションの傑作やこれまでの読書体験などをうかがいました。「EDUCATION REPORT」はパートナーシップ契約を結ぶNBAワシントン・ウィザーズの関係者が実施したバスケットボールとダンスのクリニックについて報告。「EVENT REPORT」では創立者小原國芳の故郷である南さつま市と包括連携協定締結10周年を祝した記念事業や行事の模様をお届けします。
表紙写真=岩崎美里

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『ぼくもいくさに征くのだけれど』(大宅壮一ノンフィクション賞)をはじめ、ノンフィクション作家として多くの著書をもつ稲泉さん。自身の読書体験や執筆の過程などを本学で語ってくださった
過去の時代の人が、どう生きていたかを知ることができる。ノンフィクションの魅力のひとつだと思います。
小説では物語を通して、世界の凄みを表現しますが、ノンフィクションも、小説に似て、世界の凄みみたいなものを表現できる点に魅力を感じています。
書く立場になってより実感しますが、ノンフィクションでは取材で集めた関係者の話や資料から情報を取捨選択して「一冊の本」をつくっていきます。
一冊の本とは、そうした膨大にかかった時間と手間暇のうえに成り立っています。読者はその一冊をたった1日、場合によっては数時間で読めてしまう。そこに本の価値があると考えています。「思いがけぬ問いとの出会い」
ノンフィクション作家 稲泉 連 p4 -
南さつま市久志地区の公民館で交流会が開かれ、大学合唱団とK-12ハンドベルクワイアが演奏を披露した。地域の方々と親交を深める機会となった
2012年、玉川学園・玉川大学は、鹿児島県南さつま市と包括連携に関する協定を締結しました。協定は、創立者小原國芳が現在の南さつま市坊津(ぼうのつ)町久志(くし)地区出身であることを機縁としており、教育研究活動を通して、地域社会の活性化、未来を担う人材の育成に寄与することなどをめざしています。
昨年コロナ禍により見送られた協定締結10周年の記念事業が8月19日、20日に実施され、玉川の学生生徒、教職員が南さつま市を訪問しました。EVENT REPORT
南さつま市との包括連携10周年記念事業 p20
目次
- [特集]私の愛読書
interview
思いがけぬ問いとの出会い ノンフィクション作家 稲泉 連
幼稚部 キャサリン・アンダーバーグ
Primary Division(1‐5) 平林真奈
Secondary Program Division(6‐8) 金平直己
Secondary Program Division(9‐12) 吉田遼太郎
IB Programs Division(6‐12) 矢田純子
経営学部 石田万由里
農学部 佐々木 慧
芸術学部 新沼智之
文学部 秋保 亘
教育学部 松山 巌
量子情報科学研究所 加藤研太郎
副学園長・副学長 小原一仁 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- EDUCATION REPORT NBA ワシントン・ウィザーズ来園
- EVENT REPORT 南さつま市との包括連携10周年記念事業
- 研究室訪問 26 教育学部 阿部隆行
- 史料は語る 14 「讀書惟今古」…白柳弘幸
- 先生の横顔 2 吉澤大樹
- 玉川発見伝 38 東山 モリナガ・ヨウ
- 教育探訪 28 不登校の見方を変える…中西 茂
- 脳科学相談室 18 親から与えられた習い事は? …鮫島和行
- 玉川玉手箱 41 そして対話をはじめよう…奥村 哲
- キャリアナビゲーション’23
株式会社大和総研インフォメーションシステムズ 高野達也さん+就活Q&A - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 217 『あるかしら書店』…中川晏奈
- 教育博物館館蔵資料紹介 369 『静物』…萩原 哉
- 玉川の仲間たち 「クロナガアリ」…宮崎智史