『全人』2024年6月号 No.894より
2024年6月号 No.894
6月号の巻頭特集は「学ぶ 楽しむ ES」。650人超の受講生を有し、保護者の95%以上が「総合的に満足している」と回答する玉川学園の延長教育プログラム(Extended School:ES)。今年で8年目を迎えたESの現状について掘り下げました。4月6日に実現した秋篠宮文仁皇嗣殿下並びに悠仁親王殿下のお成りについては、先導役を務めた農学部 小野正人教授が振り返ります。「CAMPUS TOPICS」では、4月に米ペンシルベニア州のドレクセル大学から来学した交換留学生たちの学びをリポート。「研究室訪問」は、動物の生態と保全について研究している農学部 關義和教授が登場。フィールドワークの様子が垣間見えるインタビューとあわせて、ゼミ生からも話を聞きました。今月も玉川教育の最新情報をお届けします。
表紙写真=岩崎美里

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経塚校舎音楽室でのレッスンの様子。大多数の児童がマリンバ未経験者で、互いに切磋琢磨しながら練習を進めている
2016年度から指導にあたるのは、小学部から玉川の音楽教育にふれ、文学部芸術学科卒業後はプロの演奏家として活躍中の真崎佳代子講師。当初は課題曲のソロ発表を講座の年間目標としてきましたが、22年度からはお気に入りの自選曲のソロ発表に方針を転換。難曲に挑む児童もあらわれ、発表会のESフェスタは、仲間と刺激を与え合う成果発表の場になっています。
レッスンではアンサンブルにも取り組みます。「互いの音を聴こうという意識があれば、音は合っていくよ」と真崎講師。仲間と音楽を奏でる喜びを味わわせつつ、一人ひとりの個性や興味を尊重し、その成長を見守ります。マリンバから入る楽しい音楽の基礎
P8 -
日々フィールドで野生動物の行動や生態を追う關教授。捕獲した動物に発信機を装着して昼夜問わず行動を追跡するほか、カメラトラップを学内外の森林に常時100台超設置するなど、あらゆる手法を駆使して研究に取り組む
研究テーマの一つに、各地で増加し、森林植生への影響が問題となっているニホンジカが挙げられます。最近は、こうした植生改変が他の野生動物にどう影響するのかについて、地域的に減少傾向にあるニホンカモシカを対象に研究を進めています。
絶滅の危機に瀕する生きものがいる一方で、農業被害など野生動物が人間の生活に及ぼす影響が深刻になっています。また、人間の影響で特定の種が増加し、生態系の均衡が崩れている場合もあります。
野生動物の生態や人間との関係性について多角的な視点から解明することで、人間と自然の共存についてより良い方向性を探っていくことが、私の大きな目標です。研究室訪問 33
農学部環境農学科 教授 關 義和
P30
目次
- [特集]学ぶ 楽しむ ES
Welcome to ES!
STEAM Campus 玉川学園
マリンバから入る楽しい音楽の基礎
Let’s チアダンス+(プラス)
ES特別講座
サマーキャンプ in 弟子屈/“玉川っ子カブトムシ”を育てよう!
サマースイミング/ES フェスタ
学ぶ 楽しむ がんばる 児童生徒の声
データでみるES - 令和6年度 玉川大学・玉川学園入学式訓辞
- 『身近かで見た小原國芳先生』刊行報告
- 秋篠宮皇嗣殿下並びに悠仁親王殿下お成り
- TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 玉川大学名誉教授称号記授与報告
- CAMPUS TOPICS ドレクセル大学から交換留学生が来学
- 日本農学賞/読売農学賞を受賞して…小野正人
- 史料は語る 20 「神なき知育は知恵ある悪魔をつくることなり」…白栁弘幸
- 玉川発見伝 41 良寛さまの像…モリナガ・ヨウ
- 研究室訪問 33 農学部 關 義和
- キャリアナビゲーション’24 株式会社ヨックモック 事業開発部…原 魁星さん+就活Q&A
- Book Review 224 『元祖プロ・コーチが教える 育てる技術』…板倉令奈
- 教育博物館館蔵資料紹介 376
『J.S.バッハ作曲 《無伴奏チェロ組曲》』…栗林あかね - 玉川の仲間たち 「タマムシ」…友常満利