『全人』2024年9月号 No.896より
2024年9月号 No.896
9月号の巻頭特集は「学園生活をつくる K-12の委員会」。学年を超えた開かれた組織で人間関係を育み、ゆたかな学園生活を創造するK-12の委員会活動を取り上げます。「研究エッセイ」は農学部環境学科の小原廣幸教授が寄稿。学内農場のチャノキを活用した新たな紅茶づくりの研究や、学内で連携したお茶摘みの試みについて報告します。「研究室訪問」は工学部の長谷川嘉代講師が登場。インフラの長寿命化につながる、金属の疲労破壊のメカニズムについての研究を紹介します。今月も玉川教育の最新情報をお届けします。
表紙写真=岩崎美里

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朝会は約50年間、変わらずに小グラウンドで行われ続けてきた。体操の手本を示す体育委員、音響調節を担う学級委員、キーボードによる伴奏を行うピアノ担当の児童(いずれも5年生)が、週番とともに朝会を支えている
毎週月曜日から水曜日の気象条件が良い日は小グラウンドで、木曜日・金曜日と雨や猛暑などの日はオンラインで、8時20分から全校朝会を行います。朝会の司会進行を担うのは、週番をつとめる5年生。年間スケジュールに沿って1週間で5人ずつ、5年生全員が週番を体験します。
8時前から準備を始め、外朝会では朝会体操の手本、全員で合唱する「朝の歌」や季節ごとの生活の歌、校歌の指揮、学校での過ごし方や週の目標を伝えるなど、グラウンドに集まる児童たちのまとめ役を担います。Primary Division(1-5年生)
1日の始まりを告げる朝会で司会を担う 週番と朝会の運営
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茶葉を収穫する小原廣幸教授。小原教授の学生時代に開墾した圃場のチャノキで、紅茶づくりに取り組んでいる。幼稚部年中組が茶摘みを体験するなど、学内連携も進む
2003(平成15)年に農学部の脇孝一先生が緑茶用の3品種を静岡県立茶業試験場から入手し現在の場所に定植した。ここでの栽培には小原芳明理事長(当時学長)から玉川産の緑茶の栽培を授業に導入してはとのアドバイスがあったと聞いている。数年してチャノキも大きくなり、茶葉として新芽(1芯3葉)が摘めるようになると、農学部の水野宗衛先生が中心となり、お茶づくりの実習がはじまった。
20mほどの小さなチャノキの畝では、学生たちが一所懸命摘んでも生茶葉で10㎏にもならなかった。研究室に持ち帰った生茶葉を蒸し器で蒸した後、約50℃に設定したホットプレート上で撚り(揉捻)をかけながら乾燥させた。研究エッセイ
玉川のお茶 学内農場のチャノキ栽培と学内連携の実践報告
農学部環境農学科教授 小原廣幸
P24
目次
- [特集]学園生活をつくる
K-12の委員会
Primary Division 週番/礼拝委員会
Secondary Division
生活委員会/学級委員会
選挙管理委員会/MMRC実行委員会
IB Division イヤーブック委員会
委員会活動のあゆみ
行事を支える委員会 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 学園創立95周年記念K-12父母教養講座 工藤公康 講演抄録
- 学生へ 2 …小原一仁
- 史料は語る 22 「人生の最も苦しい いやな つらい 損な場面を
真っ先に微笑を以って担当せよ」…白柳弘幸 - 脳科学相談室 23 楽観的すぎると言われますが、いけないことでしょうか…田中康裕
- 学園創立95周年記念特別展のお知らせ
玉川大学教育博物館「イコンにであう―キリスト教絵画のみかた―」 - 研究エッセイ 玉川のお茶 学内農場のチャノキ栽培と学内連携の実践報告…小原廣幸
- 研究室訪問 35 工学部 長谷川嘉代
- 生涯学べ 86 林 瞳 海老名市立今泉小学校教諭
- キャリアナビゲーション’24 朝日税理士法人 松本 純さん + 就活Q&A
- Book Review 226 『筋トレは必ず人生を成功に導く』…大熊達也
- 教育博物館館蔵資料紹介 378 『慰めの聖母マリヤ』…萩原 哉
- 玉川の仲間たち 「イヌ」…深澤元紀