『全人』2024年11月号 No.898より
2024年11月号 No.898
11月号の巻頭特集は「発見! 教育博物館」。玉川大学教育博物館では、日本教育史、芸術、民俗、考古など4万点を超す貴重な資料を収蔵しています。10月から始まった特別展「イコンにであう―キリスト教絵画のみかた―」の解説や、館蔵資料の紹介を通じて、博物館の魅力を探りました。小説家 朝井まかてさんのインタビューも収録しています。「実践レポート」では、Secondary Divisionの今井航教諭がサンゴ研究部の活動の軌跡を振り返りました。このほか「研究室訪問」では、法哲学を専門とするリベラルアーツ学部の宮崎真由准教授が登場。今月も玉川教育の最新情報をお届けします。
表紙写真=岩崎美里

-
朝井まかてさんは2008年に『実さえ花さえ』でデビュー。直木賞や司馬遼太郎賞など受賞多数。日本初のイコン画家・山下りんの人生を鮮やかに活写した朝井さんの小説『白光』を基に、りんの生き方やイコンの魅力についてお話を伺った
人はひとりでは生きていけません。いろいろな関わりの中で生きるので、本人の日記やご子孫が手元に保管されているもの以外にも、さまざまな資料が残ります。けれど、どの資料にも書かれなかった部分に分け入りたい。それが小説家です。「こうだったのでは」「ああだったのでは」と想像する。その一方で、小説家とはいえ人様の人生に勝手に立ち入って許されるのか、という思いもある。でも私は書くことで対話したい。この世に生きた人たちと。歴史と。
明治を駆けたイコン画家 山下りんとの対話
小説家 朝井まかて
P8 -
2024年8月に山形県で開かれた第14回高校生バイオサミットin鶴岡で、環境大臣賞を受賞した髙橋凛さん(11年木曽組、写真左)、優秀賞を受賞した小西愛真さん(同、写真中央)と大泉充輝さん(同、写真右)
海の生態系を支え、私たちの生活にも大きな恵みをもたらすサンゴ。一方で、絶滅が危惧され世界的な環境問題にもなっています。2011年に6年生の理科授業で環境をテーマとした学習を行った際、「サンゴの白化現象」に興味をもった児童数人から「現地に行って見てみたい!」という声があがりました。
この声を受け「石西礁湖でのフィールドワーク」と「現地校との交流発表」を実施。実際にサンゴ礁の白化を目の当たりにした児童たちは東京へ戻ってすぐに、自由研究生物部の中に「サンゴ班」を立ち上げ、サンゴを守りたいという強い想いを胸に、サンゴの育成に挑戦することを決意しました。実践レポート
児童生徒の夢を実現する 玉川学園サンゴプロジェクト
Secondary Division 教諭 今井 航
P26
目次
- [特集]発見! 教育博物館
玉川学園創立95周年記念特別展
イコンにであう ―キリスト教絵画のみかた―
イコンを描く授業
interview
「明治を駆けたイコン画家 山下りんとの対話」 小説家 朝井まかて
教育博物館の学芸員
教育博物館館蔵資料紹介【特別編】
日本教育史/玉川学園史/ジョン・グールド鳥類図譜/芸術
教育博物館で学ぶ - 学生へ 3 … 小原一仁
- 史料は語る 24 「美」… 白柳弘幸
- TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- CAMPUS TOPICS 弟子屈町にワイナリー開業
- CAMPUS TOPICS 2024年度CELFフォーラム
- 実践レポート 玉川学園サンゴプロジェクト … 今井 航
- 研究室訪問 37 リベラルアーツ学部 宮崎真由
- キャリアナビゲーション’24
株式会社ココト 林 玲於渚さん + 就活Q&A - Book Review 228 『妄想銀行』 … 武井智彦
- 教育博物館館蔵資料紹介 380 「最後の審判」 … 萩原 哉
- 玉川の仲間たち 「キアシドクガ」 … 關 義和