『全人』2025年9月号 No.907より
2025年9月号 No.907
9月号の巻頭特集は「わたしの自由研究」。創立期から変わらず玉川学園が大切にしてきた自由研究の時間。今号ではSecondary Division6~12年生の自由研究に焦点を当て、一人ひとりの関心に応じて探究を進める児童生徒の様子を紹介します。新連載「耕す人」では、キャンパスで土を掘り起こし、種をまく人たちを紹介します。第1回となる今号は、農学部園芸班の活動を取り上げます。「玉川の先輩を訪ねて」は、石川県能美市に拠点を構える化学素材メーカー、小松マテーレ株式会社代表取締役社長の中山大輔さんにインタビューしました。「研究室訪問」では、劇団四季の団員として『オペラ座の怪人』などの作品に出演し、現在は芸術学部でミュージカルを指導する長裕二教授から話を聞きました。このほか「CAMPUS TOPICS」では、Secondary Division、IB Division6~12年生の音楽祭、内閣府が進める戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)に参画する生徒たちの取り組みなどについて報告します。今月も玉川教育の最新情報をお届けします。
表紙写真=岩崎美里

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玉川大学芸術学部に進学後も作曲に取り組んだほか、和楽器を含めたさまざまな楽器を演奏したという。4月にIB Divisionの音楽科教諭となり、7月の音楽祭では指揮者を務めた
私が学んでいた当時、自由研究は5年生からで、振り返ると高等部を卒業するまでの8年間、ずっと音楽に取り組んでいました。最初の思い出は4年生のときです。音楽の授業で歌をつくる機会があり、作詞作曲したものを音楽祭の学年合唱で歌ったのです。これを機に作曲の楽しさに目覚めました。
(中略)進路を考えたとき、自分のやりたいことを挙げてみました。大好きな作曲、演奏、そして人に何かを伝えることのすべてに取り組める職業として、音楽科教師をめざすことにしました。卒業生インタビュー 自由研究とわたし
玉川学園IB Division 音楽科教諭 鈴木晴大
P15 -
高校時代は野球に打ち込んでいた中山さん。玉川大学文学部では理財専攻で金融論を研究していた。小松マテーレでは営業部門でフランスやイタリアでの市場開拓に尽力した
小松マテーレという社名を聞いて、多くの方が想像するのは衣料品でしょう。ありがたいことに、当社の生地はヨーロッパのラグジュアリーブランドから高い評価を受けています。長年の努力が実を結び、ファッション業界で最も権威のあるパリでの生地の国際見本市「Première Vision(プルミエール・ビジョン)」の第5回PVアワードで、日本企業として初めてグランプリを受賞しました。
(中略)当社は中間材メーカーのため、社名が表に出る機会は多くはありません。しかし、当社の化学繊維が使われた製品が店頭に並んだとき、たとえ社名が公に出ていなくても、そこに「小松のオーラ」が感じられる——そんなものづくりを目指したいですね。玉川の先輩を訪ねて 103
小松マテーレ株式会社 中山大輔
P24
目次
- [特集]わたしの自由研究
自由研究の時間
Secondary Division(6~8年)
書道/社会/数学・情報・映像/生物「サンゴ」/英語表現
調理/音楽表現/体操・健康教育/工作「ヴァイオリン」
自由研究リスト
Secondary Division(10~12年)
文学/模擬国連/歴史学/生物学/スポーツ科学
映像メディア/立体表現「デザイン」
教員から 森 研堂、市川 信
史料は語る 32
「敎育の秘訣は子供を尊敬するにあり ゆめ子供の欠点の看破者たるなかれ」… 白栁弘幸
卒業生インタビュー 自由研究とわたし
北里大学 未来工学部 上原美夏(高等部2014年卒業)
玉川学園 IB Division 鈴木晴大(芸術学部2025年卒業) - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- CAMPUS TOPICS
Secondary Division・IB Division 玉川学園音楽祭(6~12年) - CAMPUS TOPICS
K-12の生徒が日本の未来をつくる国家プロジェクトSIPに参加 - 学生へ 5 体育祭と玉川体操 … 小原一仁
- 耕す人 1 農学部 園芸班
- 玉川の先輩を訪ねて 103
小松マテーレ株式会社 中山大輔 【文学部英米文学科 1992年卒業】 - 研究室訪問 46 芸術学部 長 裕二
- 生涯学べ 90 ゴルフ学芸員 井手口 香
- キャリアナビゲーション’25
株式会社横浜エクセレンス 山口莉歩さん + 就活Q&A - Book Review 237 『出家とその弟子』 … 鈴木孝春
- 教育博物館館蔵資料紹介 389 「女」 … 萩原 哉
- 玉川の仲間たち 「ハコネサンショウウオ」 … 有泉高史